周囲に受け入れられない状況に陥っても、強く自分を持ち、我が道を行くことは一見良いことだが、やり方が問題だ。今回は真逆の方法を見てみよう。
ツイート彼は秘密の女ともだち
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<自分を他者に理解してもらう努力をするタイプ> |
女装が好きということを、亡き妻ローラには結婚前に打ち明けていたダヴィッド。妻以外にはそのことを秘密にしていましたが、ローラがいなくなり、まだ乳児の娘が母親を恋しがる姿を見て、ローラの服で女装し、あやすようになります。クレールが女装のことを知り、自分を解放できる相手をまた見つけることができたダヴィッドは、「本当の自分は女性である」ということを自覚し、女性として生きたいと願うようになります。彼のやり方はあくまで周囲に認めてもらい、生きていこうとするところ。大事な人のためには自分を抑えることも知っていて、徐々に周囲の理解を得ていこうと努力していきます。この方法の方が本人にとっても幸せですね。 |
ナイトクローラー
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<自分を他者に受け入れさせるよう強要するタイプ> |
ルーの生い立ちは描かれていませんが、おそらくなかなか周囲に認められない人生を送ってきたと思われ、だからこそ自分のアイデアで成り上がってきた身として、どんどん調子に乗っていきます。恐ろしいほどに自信家で、自分のペースに持っていくのが巧みなルーはいつも強気に出ますが、相手が反撃、威嚇してきてもひるむことなく、さらに強気に出て相手をねじ伏せます。仕事上は成功しているように見えますが、本当の仲間を得られるはずもなく、常に駆け引きをしている状況のルー。彼は孤独すら感じていないようですが、普通の人間には、この“我が道の行き方”はオススメできません。 |
どうして我が道を行くのか。それは幸せになるためだと思います。我が道を行くのは自分1人でも、生きていくのは周囲の人達と一緒です。結局は、皆それぞれに我が道を行きながら、共に暮らしているのだと思うと、ふと我が道の周りにも目を向けることが大切なのだと思います。
2015.8.10 TEXT by Myson