2011年9月17日より全国公開
東映
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隣りに住む少女ソミと、世捨て人のように人と距離を置いて暮らしている男チャ・テシク。それぞれに理由があって孤独な二人が心を通わせるシーンがとても自然でした。来日会見でも感じましたがウォンビンは普段から人見知りのようで、その雰囲気がそのまま役に反映されていたようにも思えました。同時にソミを演じたキム・セロンも物怖じしない感じが、ソミの役柄とリンクして見えましたが、キャスティングがぴったりはまっていたということですね。 この映画の良いところは、メリハリがあるところ。韓国映画って結構残虐なシーンは徹底的に痛さが伝わってきたり、むごかったりですが、それが生々しいだけに、余計に二人のシーンに癒されます。正直、ウォンビン見たさだけに観に行くと、目を覆いたくなるようなシーンも出てきますが、私はこれくらい迫力がある方が好きです。 ウォンビンがハードなアクションに挑戦しているのも見どころですが、その強さに説得力を加える肉体美を披露していますので、ぜひ注目してください。 あと、良いセリフがたくさんあったのですが、印象的だったのは「知らんぷりしたくないときほど、知らんぷりしてしまう」というようなセリフがあり、人間の性をうまく表していると思いました。本当にそうだなと思ったし、自分も不器用な方なので、胸に刺さりました。 この映画、一見感動させようとするんじゃないかと構えてしまった部分もありましたが、そういう媚びたところはなく、自然な展開が共感できました。結構ハードですが、最後は暖かい気持ちになれる良い映画です。 |
少々むごいシーンもありますが、そこが大丈夫であれば映画としては見応えがあるので楽しめると思います。ただ臓器売買とか、麻薬とかダークな世界の話なので、つきあって間もない二人がウキウキなデートで観るような内容ではありません。そこそこデートは慣れてきているなら問題ないでしょう。結構男臭い話ではありますが、一見暗い映画に見えて、人間の希望の部分を描いた作品なので、観終わった後にイヤな気分になるという内容ではないと思います(当然、個々の受け取り方にも寄りますが)。結局は愛の話なので、優しい気持ちになれる映画です。 |
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2011.9.16 TEXT by Myson