名子役ジェイコブ・トレンブレイが主演を務める本作は、セス・ローゲンなど『ソーセージ・パーティー』の製作陣が手掛ける青春コメディ映画です。主人公の少年3人組が小学校6年生という設定なのに、PG-12が付いているのは『ソーセージ・パーティー』をご覧になった方なら理由を想像できるでしょう(笑)。物語は、学校で冴えないグループとして扱われながらも、強い友情で結ばれた3人の少年が初キスのチャンスがあるというパーティーに参加することになったのをきっかけに、トラブルに巻き込まれてしまうというもの。最初はパーティーに備えてキスを事前に練習しようとしていただけなのに、ひょんなことで大ピンチに陥ってしまいます。彼らは性的目覚めを迎えるお年頃で、必死に大人ぶろうといろいろ知ったかぶりをしたり、背伸びをして見せますが、まだまだ知識不足な点でおバカな展開が続々と起こります。勘違いの度が過ぎたり、バカ正直過ぎたり、もう最初から最後まで声を出して笑ってしまうシーンが豊富で、ピュアだからこそキュンとさせられるシーンもあり、本当に楽しくて癒される映画になっています。「子どもに何をやらすんだよ(笑)!」と思ってしまうシーンがたくさんありますが、子どもの成長過程で必ず皆が経験する大事なポイントも抑えているところが憎いです。3人とも本当にカワイイので笑ってホッコリしたい方には超オススメです。
さすがに子どもが主人公なので、生々しい性的シーンはありませんが、やばい大人のおもちゃがたくさん出てきたり、下ネタは満載です(笑)。大人が観るからこそ笑えるシーンが多いのですが、ウブなカップル、付き合いタテのカップルは、「ここで笑うとどう思われるんだろう?」と余計なことを考えて思い切り笑えない可能性は否めません。「あれが大人のおもちゃということくらいはわかりますよ」という姿勢を崩す必要がない間柄なら(笑)、一緒に笑えて距離が縮まるのではないでしょうか。
PG-12なので、12歳未満の人は成人の保護者となら観られますが、これは親子で観たら気まずいはずなので、せめて中学生になってから友達と観たほうが楽しめると思います。ちょうど中学生なら主人公達と同じ年頃なので等身大で感情移入できるでしょう。友達のこと、恋愛のこと、家族のこと…と、大きくなるにつれていろいろと悩みが出てくると思いますが、彼らがどうやって乗り越えていくのかを観ると、勇気と元気が湧いてきますよ。
『グッド・ボーイズ』
2020年6月12日より全国公開
PG-12
パルコ、ユニバーサル映画
公式サイト
©Universal Pictures
TEXT by Myson