本作は、『ペンギン・ハイウェイ』で賞賛されたアニメーションスタジオ“スタジオコロリド”が手掛けた長編映画第2弾で、心に思っていることをなかなか言えない中学生達の青春物語となっています。友情、恋愛、親子関係、将来の夢など、キーポイントがたくさん散りばめられているので、どうやってまとめるのかなと気になりながら観ましたが、最後はスッキリしつつ、ちょっとジーンときます。
主人公の美代が、あることをきっかけに猫になるというファンタジックな設定がありますが、いつも明るく元気な美代が、その裏側で、実は誰にも言えない悩みを抱えているという、普遍的な設定もあり、すごく親近感が沸きました。大人目線で観ると、中学生の頃の歯痒い気持ちを思い出しつつ、彼女をとりまく大人達の思いにも共感できる部分があって、少し複雑な気持ちになるかも知れませんが、主人公が猫になって周囲の人達の思いを知ることで成長していく姿はとても頼もしく、いつの間にか応援したくなる気持ちでいっぱいになりますよ。子どもから大人まで幅広く楽しめる作品です。ぜひ誰かと一緒にご覧ください!
デートでもオススメです。元々アニメーションが好きなカップルはもちろん、ファンタジーや青春ものが好きなカップルも楽しめますよ。観賞後は、これを機に親子関係や学生時代の話などをしてみるのも良いでしょう。また、中学生の恋愛模様が描かれているので、同世代のティーンで恋愛をこじらせ中の人が観ると、アプローチ方法を見直すきっかけにもなりそうです。
主人公が猫になったり、喋る猫が登場したりと、ファンタジー要素がたくさん詰まっているので、キッズもティーンも楽しめます。特に主人公と同世代のティーンは、共感できるポイントが多いと思うので、ぜひ登場人物の行動や言動に注目しながら観てください。誰でも悩みごとがあると思いますが、主人公が何に悩み、その感情とどう向き合うのか観て、ご自身の感情を客観的に考えてみるのも良いと思います。
『泣きたい私は猫をかぶる』
2020年6月18日よりNetflixにて配信開始
公式サイト
© 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会
TEXT by Shamy