本作は、世代の異なる女性3人と、パティシエの男性シェフというバラバラな4人が集まり、ノッティングヒルの表通りで洋菓子店を経営する物語。彼女達が一緒に洋菓子店を経営することになる経緯、そして、お店を成功させるまでの紆余曲折が描かれています。世代や抱える悩みもバラバラな4人は、時にはぶつかり合うこともありますが、共通の目標に向かった時には、仲間として団結して、それぞれ意見を出し合える関係性がすごく素敵。また、各人物に才能、家族、恋愛などの問題が出てくるので、観る側の現在の年齢や状況によって共感するポイントも変わってくると思います。洋菓子店を成功させるために動き出す4人の一生懸命な姿からは勇気をもらえるので、何かやりたいけど躊躇している方、今まさに夢に向かっている方にもオススメの1作です。美味しそうな洋菓子がたくさん登場するので、観賞後はスイーツを食べたくなると思いますが、食べ過ぎには注意してくださいね(笑)。
デートにもオススメです。恋愛要素もありますが、激しいベッドシーンなど気まずくなる場面はないので安心して観られます。本作では職場恋愛が描かれていて、「お店を一緒にやっているのに…」「他のメンバーに迷惑かも」と、さまざまな考えが浮かびつつも惹かれ合う2人の様子は、観ていてちょっとじれったくなります。でも、一度惹かれ合ってしまったら気持ちはそう簡単に止められません(笑)。2人の恋愛の行方は本作で観てもらうとして、もし職場に気になる人がいたら、一緒に本作を観て、職場恋愛を疑似体験するのもアリかもしれません。
皆さんは、同世代のクラリッサの視点で観られると思います。大人は先々の心配ばかりが浮かんで、なかなか洋菓子店オープンに踏み出せないところを、彼女が「洋菓子店をやろう!」とプッシュして、大人達が動き出します。大人になると知識や経験が豊富な分、お尻が重くなりがちですが、皆さんの周囲にも本作に出てくるような大人がいたらぜひ背中を押してあげてください。そして、ご自身もクラリッサのようにやりたいことにどんどん挑戦していってください!
『ノッティングヒルの洋菓子店』
2020年12月4日より全国順次公開
アルバトロス・フィルム
公式サイト
© FEMME FILMS 2019
TEXT by Shamy