本作は、キアヌ・リーブスの原点とも言える“ビルとテッドの大冒険”シリーズ(1作目『ビルとテッドの大冒険』は1989年公開)の3作目で、前作『ビルとテッドの地獄旅行』(1991)から29年ぶりの新作となっています。ビル(アレックス・ウィンター)とテッド(キアヌ・リーブス)は、かつて「将来ロックスターとして世界を平和に導く運命にある」と予言されていましたが、その芽が出ることなく、30年の月日が経ってしまいます。そんなある日、突然現れた未来からの使者に「あと77分25秒で、音楽で世界を救う必要がある」と知らされ、物語が展開していきます。物語の大きな流れとしては、前作から続く部分もありますが、コメディ作品ということもあり、細かい設定を気にしなくても十分内容に付いていけるので、リラックスして楽しんでください。カッコ良いキアヌ・リーブスを見慣れている人は、本作でのコメディアンぶりにちょっと驚くかもしれませんが(笑)、彼が楽しんで演じているのが伝わってきますし、これにハマッたら前作を観てみるのも良いと思います。また、ビルとテッドが世界を救うために奔走する一方で、その邪魔をするハイテクなロボットや死神など、いろいろなキャラクターが登場し、笑いをとっていきます(笑)。1人で観ても良いですが、できれば誰かと一緒に観て、ツッコミながら観たほうがよりおもしろさも倍増しそうです。
デートで観るのもアリです。コメディ作品なのでムードを盛り上げる効果はありませんが、下ネタ系の笑いではなく、キャラクターのボケやあり得ない展開に笑えるので、気まずい空気になる心配はありません。また、本作にはビルとテッドの奧さんも登場するのですが、ビルとテッドが仲良し過ぎるがゆえに、家同士が隣りだったり、何でも一緒に行動をするので、奧さん達は少々呆れています。現実にはここまで距離の近い親友関係はあまりないとは思いますが、これを機に相手の親友について聞いてみたり、どんな距離感なのか確認してみるのも良いかもしれません。
本作にはビルとテッドの娘、ビリーとティアも登場するので、皆さんは彼女達の目線で楽しめると思います。父達と同様にビリーとティアも仲良しで、一緒に音楽をやったり、本当の姉妹のような関係性は観ていてすごく憧れます。また、世界を救うため、父達を支えるべく考え、行動する彼女達の姿もすごくカッコ良いので、ぜひその行動力を参考にして欲しいと思います。
『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』
2020年12月18日より全国公開
ファントム・フィルム
公式サイト
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TEXT by Shamy