今回は、大人気恋愛ゲームアプリを原作とした『ナポレオンと私』で主人公を演じた武田梨奈さんと、ゲームアプリに登場するナポレオン役を実写版として体現した濱正悟さんにインタビューをさせていただきました。女子目線、男子目線でキュンキュンするのはどんなシーンかといったお話から、お2人が将来やりたいことについてなどお聞きしました。
<PROFILE>
武田梨奈(たけだ りな):大原春子 役
1991年6月15日生まれ。神奈川県出身。10歳の時に空手道場に入門。琉球少林流空手道 月心会黒帯を持つ。2009年に映画『ハイキック・ガール!』 (西冬彦監督)で主演に抜擢される。その後、2013年には『デッド寿司』に出演し、テキサスのFantastic Film Festival 2012にて主演女優賞、第1回ジャパンアクションアワードのベストアクション最優秀賞(女優)を受賞。2014年、『組谷物語-おくのひと-』では、第26回東京国際映画祭アジアの風スペシャルメンションの他、多くの映画祭で受賞した。その他の主な出演作に、BSテレ東ドラマ『ワカコ酒』、映画『進撃の巨人』『三十路女はロマンチックな夢を見るか?』『世界でいちばん長い写真』『いざなぎ暮れた。』などがある。今後は、映画『吾輩は猫である!』『ジャパニーズ スタイル Japanese Style』『Shambhala-シャンバラ-』などの公開が控えている。
濱正悟(はま しょうご):ナポレオン 役
1994年8月22日生まれ。東京都出身。2015年にGirlsAward×avex<BoysAward Audition>で特別賞を受賞。2016年には情報エンタテインメント番組『ZIP!』のレポーターに抜擢され1年間務めた。その後スーパー戦隊シリーズ『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に出演し、注目を集める。主な出演作に、ドラマ『コーヒー&バニラ』『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』『お茶にごす。』、映画『転がるビー玉』『酔うと化け物になる父がつらい』『ステップ』『真・鮫島事件』などがある。
女子目線でキュンキュンするシーン、男子目線でキュンキュンするシーンとは
マイソン:
本作は大人気恋愛ゲームアプリが原作で、ナポレオンはゲーム内では絵で登場しますが、実写版として演じる上で難しかった点やおもしろかった点はありますか?
濱正悟さん:
やっぱり原作の人気があるということで、難しい以前に不安がありました。実際にアプリもやってみて、ナポレオンは絵で動かないので、どういう仕草を考えれば良いのかなと。品がある感じなのか、威風堂々とした感じなのか、現場に入るまでかなり準備に時間をかけました。
マイソン:
武田さんも実際にゲームアプリで遊んだりされましたか?
武田梨奈さん:
はい。今も通知が来ています(笑)。
マイソン:
ハハハハハ!ゲームを実際にやってみて、実際にキュンキュンする言葉とかはありましたか?
武田梨奈さん:
普段なら絶対に投げかけてもらえないような言葉なので、キュンキュンというか、「はぁ〜、王子様!」という感じでした。映画を観て私がいつもこういうの良いなと思う感覚でずっとやり取りできるのも嬉しいし、初めての感覚でした。
マイソン:
そうなんですね。私は恋愛ゲームアプリはやったことがないですが、本作で興味津々になりました(笑)。武田さんは春子に共感する部分とか、あと全然違うなと思った部分はありますか?
武田梨奈さん:
例えば春子が仕事のことで落ち込みながら家に帰った時に、ナポレオンに「どうしたの?何かあったなら言えよ」って言われても強がる態度を取るシーンがあるんです。本当は言いたいけど言えないみたいなそういうところは、すごく共感できました。私と違うところは、春子は〝自分の幸せ〟に対して深く考えすぎてしまうところですかね。私は日常の小さなことでも幸せと感じるので、彼女はすごく繊細だなと思いました。
マイソン:
ナポレオン役のオーディションの際、武田さんは春子としてオーディションをご覧になったんですよね?
武田梨奈さん:
はい、春子役で。
濱正悟さん:
選んでいただき、ありがとうございます!
武田梨奈さん:
違うんです(笑)。私は審査員ではなく、相手役として参加させていただきました。
濱正悟さん:
あれ、違ったんですね(笑)。でも本当にビックリしました。武田さんは最初から部屋にいらっしゃって、「主演の武田さんです」ってサラッと紹介されたんです。
マイソン:
武田さんは、ナポレオン役はこういう人が良いなというイメージなどはありましたか?
武田梨奈さん:
いや、私は本当にゲームの中のナポレオンしか見たことがなかったので、どういう方がいらっしゃるのかもわからなかったですし、私自身本当にドキドキしてました。
濱正悟さん:
なんか懐かしいですよね。
武田梨奈さん:
本当に!濱さんはすごく独特だったんですよ。声とかもそうですけど、1回見たら忘れないじゃないですか。
濱正悟さん:
そうですか!?
マイソン:
声もすごく落ち着いてらっしゃいますよね。
武田梨奈さん:
そうなんですよ。だから年下な感じが未だにしないんです。
濱正悟さん:
声が低いから落ち着いているように見られるんですよ。すごくクールぶって見られることが多いんですけど、全然そんなことはなくて、損して終わることが多いです(笑)。
武田梨奈さん:
そんなことないですよ。濱さんのことを知ればしるほど、男性も女性ももっと好きになると思います。
濱正悟さん:
ありがとうございます。ぜひここ書いてください!お願いします(笑)。
マイソン:
もちろん書きます(笑)。ナポレオンの仕草とか、濱さんがやるからカッコ良く見えるんですけど、誰がやってもこういう風になるわけではないのだろうなと思いながら観てました。
濱正悟さん:
カッコ悪いポーズにならないようにとか結構意識しましたね。監督にも言われて、息遣いとか、最初のほうはわりとキャラを意識してやっていました。
マイソン:
衣装作りにも加わったそうですね。
濱正悟さん:
最初の衣装作りで採寸するところから始めて、似合うものを作ってくださっているので、それはありがたかったですね。衣装合わせであるものを着るのではなく、今回は結構レアな機会でした。その分愛着もすごくあって、「この衣装は終わったらどうするんですか?」って聞いたら「保管します」ということで、もらおうかなと思っていたんですけど、さすがにダメでした(笑)。
一同:
ハハハハハ!
マイソン:
本作にはナポレオンにキュンキュンさせられるシーンがいくつかあったと思いますが、武田さんが印象に残っているシーンはありますか?
武田梨奈さん:
落ち込んで帰ってきた時にナポが春子を振り向かせてほっぺをつねるシーンがすごくキュンキュンしました。ちょっと意地悪な行為じゃないですか。だけど、そこに優しさが乗っかってるというのが良いですね。優しいだけじゃないというのが、ナポっぽいなと思いました。ちょっと俺様感がありながらも優しい感じで。それがすごく良かったです。
マイソン:
あれは良かったですよね。ラブコメは大体女子向けにシーンを作っていると思うのですが、男性がそういう映画を観ている時はキュンキュンするものですか?
武田梨奈さん:
それは気になります!!
濱正悟さん:
それをされている女性の表情とかじゃないですかね。
武田梨奈さん:
それはキュンキュンしてニコニコなのか、恥じらいがあるのか。
濱正悟さん:
ニコニコになっている人もいますね(笑)!でも、その人らしさが出ていれば良いんですよ。映画によって全然表情が違ったり、シチュエーションが違うから当たり前なんですけど、その人にしか見せない表情ってあるじゃないですか。そういうのは魅力だと思います。
マイソン:
なるほど〜。では、ちょっと話題が変わるのですが、武田さんはアクションがすごくお得意で、もちろんアクション以外でも良いのですが、今後何かやりたいことはありますか?
武田梨奈さん:
アクションはやっぱりやりたくて、自分で企画をしてアクション映画を作って、海外に持っていきたいなっていう夢が1つあります。空手を題材にした映画を作りたいんです。海外に行くと海外のアクションチームの方に「何で日本は空手映画がないの?」って聞かれるんです。ハリウッドだと『ベスト・キッド』とか、空手を題材にした映画がたくさん作られているのに、肝心な日本にないのはもったいないと言われて、これは私の使命だと勝手に思っていて、そういうのを作って発信していきたいと思っています。
マイソン:
確かに邦画で空手映画ってあまりないですね。
武田梨奈さん:
そうなんです。昭和だと倉田保昭さんとか千葉真一さんとかが出ている空手映画が結構あったんですけど、平成になってからなくなってしまったので、そういうのを一から作れたら良いなと思っています。
マイソン:
やっぱり女性が主人公のアクション映画って日本はまだ少ないじゃないですか。だからこれはもう武田さんに何かやっていただきたいなと思っています。
武田梨奈さん:
頑張ります!!
マイソン:
楽しみにしています!
濱正悟さん:
じゃあヒロインで呼んでください!
武田梨奈さん:
女装してくれますか?
濱正悟さん:
もちろんです!また一から衣装作りをします。
武田梨奈さん:
ニューヒロインですね!おもしろい(笑)。
マイソン:
ハハハハ!濱さんは何かやりたいことはありますか?
濱正悟さん:
難しいですけど、今1番やりたいのはコメディです。ジム・キャリーの『マスク』という映画がすごく好きで、観て単純におもしろいし、元気になれる作品がやりたいですね。
武田梨奈さん:
似合いそう!!私は『酔うと化け物になる父がつらい』の濱さんを観て大爆笑しました!
濱正悟さん:
あれってコメディだったんですかね…(笑)。
武田梨奈さん:
真剣にやっているから余計におもしろいんです。ちょっと良いムードになるところとか。あの作品を観て、濱さんってカッコ良い正統派な役だけじゃなくて、コメディでもめちゃくちゃおもしろいんだろうなって思いました。
濱正悟さん:
なら良かったです!本当、笑って欲しいです。
マイソン:
もう下準備ができている状態ですね!では最後の質問でちょっと今のお話と重なりますが、これまでいち観客として、大きな影響を受けた映画、もしくは俳優、監督がいたら教えてください。
武田梨奈さん:
私はジャッキー・チェンの『酔拳2』を観てからアクション映画にすごくハマって、アクションを学ぶ道に進んだので、ジャッキー映画はすごく影響されましたし、今も影響されています。永遠の憧れです。最初に観た作品が『酔拳2』で、その後中学生の時にアクションレッスンに通い始めてずっと参考にしていたのが、『スパルタンX』です。それを観てこういうアクションシーンがやりたいと思いました。ジャッキー・チェンとベニー・ユキーデという格闘家の方が1対1で闘うシーンがあるのですが、本物同士でしかできないアクションシーンなんです。この2人だからできる距離感で、本当に当てながら作っていくというアクションシーンがすごく衝撃的で、こういうのをやりたいって思いました。なので『スパルタンX』です。
マイソン:
また観てみたくなりました!濱さんはいかがですか?
濱正悟さん:
いっぱいあるんですけど、ジム・キャリーだと『トゥルーマン・ショー』です。子どもの頃に親に観たほうが良いとずっと言われていたけど小さかったので全く興味がなく、高校生か大学生くらいになってようやく観て、すごく衝撃を受けました。怖いし、単純に映画で先を予測できないのが好きで、これは1番予測できなかったし、実際にもありそうだなと思いました。そういうところがすごく好きでした。
マイソン:
本日はありがとうございました!
2021年6月14日取材 PHOTO&TEXT by Myson
『ナポレオンと私』
2021年7月2日より全国公開
監督:頃安祐良
出演:武田梨奈/濱 正悟/ 綾乃 彩、岡林佑香/永吉明日香、白鳥紗良、米村真理、金子祐史、笈川健太/村田 唯、輝海、荒井レイラ/染谷俊之
配給:ENBUゼミナール
WEB制作会社で働く28歳の大原春子(武田梨奈)は、恋愛も仕事も停滞気味。会社では、先輩の岩田伸吾 (染谷俊之)に憧れを抱きつつ、自分に自信がない春子にとっては高嶺の花で、悶々とする日々を送っていた。だがそんなある日、春子が恋愛ゲームをインストールすると、ゲームのキャラクター、ナポレオン(濱正悟)が画面の中から現実の世界に飛び出してきて…。
公式サイト REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
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- イイ俳優セレクション/武田梨奈(後日UP)
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