NBAのスーパースター、レブロン・ジェームズが主演する本作の舞台は、映画スタジオ“ワーナー・ブラザース”のサーバーにあるバーチャルワールド。そこでバスケットボール界の王者レブロンはある出来事がきっかけでeスポーツ流のバスケットボールの試合に挑むことになります。現実の世界のバスケットボールとは勝手が違う状況で、レブロンはどう戦うのかというのが見どころですが、さらに興味深いのが彼のチームメイトです。レブロンはバーチャルワールドの中で、ワーナー・ブラザースの人気キャラクター達の多くと出会い、彼等の中からメンバーを見つけていきます。ワーナー・ブラザースには人気作品がたくさんあるので、この展開だけでも映画ファンとしては誰が出てくるのか終始ワクワクできます。そして、最終的にレブロンがチームメイトに選んだのは、ルーニー・チューンズのキャラクター達。手強い相手に対して、キュートなルーニー・チューンズで勝てる気が最初はしませんが(笑)、どんな闘いぶりを見せるのか乞うご期待。クライマックスは、「そうそうコレコレ!このノリ!」という楽しい展開が待っています。
本作はレブロンが本人のまま主演しているのがまず魅力で、レブロンの実際のNBAでのプレイも観てみたくなります。他にもドン・チードル、人気海外ドラマ『ウォーキング・デッド』などでお馴染みのソネクア・マーティン=グリーンが出演。ローラ・バニーの声はゼンデイヤが務めていて、映画ファンの心をしっかりつかむキャスティングがされています。私は字幕版で観ましたが、日本語吹き替え版では、元サッカー日本代表の中澤佑二、丸山桂里奈、プロフィギュアスケーター、元女子シングル日本代表の村上佳菜子といった実際の人気スポーツ選手が務めているので、お好みに合わせて観てください。テーマパークのアトラクションのような映画なので、とっても気楽に楽しめますよ。
気まずい要素は一切なく、楽しくて軽快なお話なので、デートでも安心して観られます。親子の物語でもあるので、鑑賞後は自然にお互いの家族の話にもしやすいでしょう。また、何か部活動はやっていたかとか、将来どんな夢があるかなど、会話のネタに繋がりそうなテーマも散りばめられているので、初デートで観ると会話を広げやすくなると思います。
これはバスケットボール界のスーパースターとその息子の物語であり、偉大過ぎる父親とその思いをプレッシャーに感じると同時に父の思いとは別の夢を抱いている息子の姿が描かれています。親からすると子どもは自分の才能を受け継いでいるはず、意志を継いでくれるはずと期待してしまうかもしれませんが、子どもには子どもの夢があります。親の期待が大きいとなかなか子どもは本音を口にできませんが、本作を観るとそういった話を切り出しやすくなるかもしれません。進路や自分の好きなことについて、親に本音を話せず悩んでいる方はぜひ親子で観てください。
『スペース・プレイヤーズ』
2021年8月27日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
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TEXT by Myson