タイトルにある通り兄妹関係が描かれた本作は、家族だからこそぶつかり、わかりあえることもあるという “家族あるある”がたくさん詰まった、誰もが親しみやすい作品となっています。監督は、長男のブノワ役としても出演しているジャン=ポール・ルーヴで、妹のローラ役をリュディヴィーヌ・サニエ、次男のピエール役をジョゼ・ガルシアが好演しています。
また、兄妹それぞれの恋愛や夫婦、親子関係などが兄妹間の関係性にも影響が及ぶ展開がとても秀逸です。各人物の心情が交錯するからこそ家族関係の難しさや絆が浮き彫りになっていくので、観ていてどこか思い当たる節のある人も多いと思います。
個人的にはローラの目線で観て、兄達に振り回されたり、時には中立的な立場をとる彼女に共感できましたが、観る人の兄妹構成や家族関係によって視点が変わると思います。まずは今のご自身の観点で本作を観て、家族のことを振り返るきっかけにしてみてください。
ローラ達兄妹の恋人や夫婦関係も描かれているので、カップルにとっても参考になる点が多いと思いますし、これを機に家族や兄妹の話をするのもオススメです。また、兄妹が恋人を紹介する場面なども登場するので、自分ならどんな対応をするのか、考えながら観るのも良いと思います。
物語としては家族や兄妹の話として皆さんも観られると思いますが、現実的には未成年者がやってはいけない行為の描写があるためPG-12となっているようなので、そこだけは真似をしないでくださいね。ローラ達は大人の兄妹で、普段は仲良しですが、兄妹だからこそ揉めてしまったり、お互いに言えないこともあります。そういった点では皆さんも共感できる部分があると思いますし、将来良好な家族関係を築くためのヒントも得られそうです。
『ローラとふたりの兄』
2021年12月10日より全国順次公開
PG-12
サンリスフィルム
公式サイト
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TEXT by Shamy