会社をクビになり、離婚して息子とも離れて暮らす主人公の高木(窪塚洋介)は、タクシードライバーとして働き始めます。そんなある日、仕事仲間からある計画を持ち出された高木は再起を図るために計画に乗りますが、事態は思わぬ方向に向かっていきます。
窪塚洋介の単独主演作としては、なんと18年ぶりとなる本作を観て、やっぱり独特な雰囲気がある俳優さんだなと感じました。昔と変わらない魅力がありつつも、歳を重ねて出てきた渋さもあり、スクリーンに映る姿は画になります。“映画俳優”という雰囲気は健在で、彼が主人公を演じていることは作風に大きな影響をもたらしていると感じます。
本作はシンクロニシティが1つの鍵となっていて、伏線が回収されていくおもしろさもあります。最後にあっと驚く展開もあるので、登場人物のセリフや行動にも注意して観ると一層楽しめます。
暴力的、性的描写があるので、デートで観るにはあまり向かないでしょう。ギョエッとなるシーンもあり、あまり映画を観慣れていない方がどんな内容かを知らずに観るとビックリするかもしれません。映画好きカップルでお互いの好みがわかっているなら観てみてはどうでしょうか。
大人向けの内容で、過激な描写もあります。また、さまざまな社会経験、人生経験を経てから観たほうが、主人公や周囲の人達の心情をリアルに想像して感情移入しやすいと思います。大きくなっていろいろな映画を観るようになったら、観てみてはいかがでしょうか。
『Sin Clock』
2023年2月10日より全国公開
PG-12
アスミック・エース
公式サイト
©2022映画「Sin Clock」製作委員会
TEXT by Myson