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65/シックスティ・ファイブ【レビュー】

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映画『65/シックスティ・ファイブ』アダム・ドライバー

主人公ミルズ(アダム・ドライバー)が乗る探査中の宇宙船が不時着したのは6500万年前の地球だったという設定ながら、なぜそうなったのかには一切触れないのが潔いです(笑)。本作では、たった2人の生存者がひたすら恐竜達の攻撃に耐え、巨大隕石の衝突間際で地球から脱出しようと奔走する姿を描いています。ただ、映画公式資料によると、本作は6500万年前に現在のメキシコ、ユカタン半島付近に激突し地球上の80%を死滅させ氷河期のきっかけとなった巨大隕石衝突の史実を背景としているとのことです。このユニークでシンプルなストーリーを描いたのは、ジョン・クランスキー監督、エミリー・ブラント主演で大ヒットした『クワイエット・プレイス』(2018)で脚本・原案を手掛けたスコット・ベックとブライアン・ウッズの2人。『クワイエット・プレイス』にもリアルで恐ろしいクリーチャーが登場したことでご存じの通り、本作はベック&ウッズ監督の十八番のジャンルといえます。
そんな本作に登場するキャラクターは4人のみ。厳密にいえば、途中からミルズ役のアダム・ドライバー、コア役のアリアナ・グリーンブラットの2人芝居ともいえます。緊張感とユーモアが入り混じる展開で、アダム・ドライバーとアリアナ・グリーンブラットは見事な掛け合いを見せています。また、ミルズとコナの2人がとても頭が良い点も物語をドラマチックにしています。コナは英語を喋らず、2人はコミュニケーションに苦労するところがありますが、だからこそもどかしさが逆に読めない展開を作り、ハラハラドキドキが楽しめます。そして、本作には滅亡する前の恐竜がたくさん登場し、ミルズとコアに襲いかかります。2人と恐竜の死闘もかなり迫力がありますよ。時空を超えた物語ながらややこしい理論、理屈は出てきません。気楽にハラハラドキドキを楽しんでください。

デート向き映画判定
映画『65/シックスティ・ファイブ』アダム・ドライバー

デートで観ても気まずいことは全くなく、恐竜達が襲ってくるシーンは吊り橋効果が期待できそうです。上映時間も93分と短めなので、何をするか決めていないデートの日にふらっと観に行くのも良いですね。知識なども必要ないので、アトラクション感覚で楽しみましょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『65/シックスティ・ファイブ』アダム・ドライバー/アリアナ・グリーンブラット

キッズやティーンの皆さんは、コアの目線で本作の世界に没入できるのではないでしょうか。唯一の生存者である2人は言葉が通じず、特に子どものコアにとっては不安で仕方ない状況ながら、彼女は徐々に知恵をつけて恐竜達に立ち向かいます。皆さんも自分ならどう対処するか想像しながら観てください。

映画『65/シックスティ・ファイブ』アダム・ドライバー

『65/シックスティ・ファイブ』
2023年5月26日より全国公開
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
公式サイト

TEXT by Myson

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