タリバンの人質となった韓国人救出のために外交官のチョン・ジェホ(ファン・ジョンミン)と、現地工作員のパク・デシク(ヒョンビン)が交渉する模様が描かれています。タリバンによる韓国人拉致事件(2007年)の実話がベースとしてありながら、物語や人物名はすべてフィクションとなっています。
外交官のジェホが、人質となった人々を救うために尽力する一方で、国内のしがらみや、タリバンの厳しい態度に交渉は難航します。そういった交渉場面はとてもリアルに感じます。また、同時期に日本人の拉致事件もあったので、本作を観ていると当時のことを思い出します。
ジェホとデシクは、外交官と工作員という立場の違いから、最初は馬が合わず、牽制しているようにも見えます。そんな2人がどのようにお互いを信頼し、協力していくのか要注目です。ファン・ジョンミンとヒョンビンは本作で初共演を果たし、息の合った演技を披露しています。個人的にはいつも以上にワイルドでカッコ良いヒョンビンの姿を観られたのが嬉しかったです(笑)。
本作にはアクションシーンもあれば、緊迫した交渉シーンもあり、サスペンスの醍醐味がギュッと詰まっています。テンポも良いのでどんな人でも飽きることなく最後まで観られると思います。サスペンス好きの方には特にオススメです。
恋愛要素はありませんが、気まずい場面がないという意味では、どんなデートでも観やすいと思います。また、ハラハラする場面がたくさんあるので、ジェットコースター効果も期待できますよ。さまざまな交渉シーンがあるので、展開を予想しながら観て、鑑賞後にどんな予想を立てたか話し合うと会話が盛り上がりそうです。
ジェホとデシクは立場もタイプも違う人物で最初はなかなか協力することができません。そんな2人の交流に注目して、自分ならどんな立ち回りをするのか想像しながら観てみてください。また、皆さんの場合は、事件当時のことを知らない方が多いと思うので、歴史を知るきっかけとして観るのもアリです。物語自体はフィクションなので、実際の事件の行方は鑑賞後に調べてみてください。
『極限境界線 救出までの18日間』
2023年10月20日より全国公開
PG-12
ギャガ
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TEXT by Shamy
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