ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドの4人がメインキャストというだけで、名優達の共演が観たくなる本作。監督は『預言者』『君と歩く世界』『ディーパンの闘い』などで数々の受賞歴を持つジャック・オディアールです。見どころとしては、まずジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックスが演じるシスターズ兄弟の銃さばきが鮮やかで、ガン・アクションがむちゃくちゃカッコ良いということ。さらにこの最強の殺し屋兄弟はとても仲が良く、年齢的には大人でも、いつまでも変わらない兄弟同士の微笑ましいやり取りがあり、何だかホッコリさせられます。そして、舞台はゴールド・ラッシュに湧く時代で、人々がせっせと当てもなく掘り当てようとしているところに化学が持ち込まれ、そのことで今まであった勢力図や、人間関係が複雑化していき、ドラマチックな展開に発展していく点も見どころとなっています。それぞれのキャラクターが悪役とも善役とも言い切れない曖昧さを持っている点でも、良い意味で人間臭く、共感できる部分もあり、ただのウエスタン活劇に留まらず、男達のロマンと友情と兄弟愛を描いていて、男性向けの作品に見えますが、映画好き女子にはオススメです。
かなり渋い作品ではあるので、ふだん映画を観慣れていない人を初デートで誘うには向いていません。男臭い作品なので、デートのムードが盛り上がるという部分は期待しないほうが良いですが、監督、俳優、ストーリーがしっかりしているので、映画をよく一緒に観に行くカップルならデートで観るのもありだと思います。
シスターズ兄弟のガン・アクションはすごくカッコ良いので、男の子なら動きを真似したくなるでしょう。キッズにはまだピンとこない部分もあるかも知れませんが、中学生以上なら興味があるなら観ても良いと思います。兄弟愛、友情など普遍的なテーマを描いているので、年齢を問わず共感できるところもあり、どのキャラクターの視点で観るかに寄っても、見え方が変わってきそうなので、そういう部分も楽しんでください。
『ゴールデン・リバー』
2019年7月5日より全国公開
ギャガ
公式サイト
© 2018 Annapurna Productions, LLC. and Why Not Productions.
TEXT by Myson