REVIEW
長編映画第2作目となる中村和宏が原案、企画、監督を務めた本作は、兵庫県尼崎市を舞台に、39歳独身の優子(江口のりこ)と65歳の能天気な父(笑福亭鶴瓶)、そして父と再婚した20歳の義母(中条あやみ)との悲喜交々な家族関係が描かれています。映画の公式資料によると、タイトルにもなっている“尼ロック(あまろっく)”は、兵庫県尼崎市の0メートル地帯に海水が流れ込むのを防いでいる“尼崎閘門”の愛称だそうです。劇中でもその閘門が映されており、優子や家族にとっての思い出の場所として登場しています。
ある日突然、父が再婚を切り出し、その相手が娘の自分よりも遥かに年下だったらそればびっくりしますよね(笑)。そんな状況をなかなか受け入れられない優子の気持ちには深く共感できます。しかも、20歳にして義母となった早希が、39歳の娘を意外と抵抗なく受け入れて母親として振る舞う姿にも驚きます。一方優子は、義母を完全に拒否し、その姿は思春期の子どものようにも見えます。そんないびつな家族関係がどのように変化し、優子がどのように義母を受け入れていくのか注目です。
キャストには、主人公の優子を演じた江口のりこをはじめ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶、松尾諭、中村ゆりなど関西出身の俳優が多く起用されており、複雑な家族関係が描かれながらも、楽しいノリツッコミが満載の作品となっています。また、優子の成長を通して家族の絆の深さも感じられるので、ご自身の家族を振り返るきっかけにもなる作品です。
デート向き映画判定
コメディ色もある家族ムービーなので、デートでも気軽に楽しめそうです。これを機にお互いの家族について話すのもアリです。また、優子の恋愛についても描かれており、素敵な相手と出会った時のドキドキ感などはとても初々しく、共感できるのではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定
家族がテーマとなっている点で、皆さんも親近感が湧くと思います。また、優子が親に対してどこか歯痒い感情を抱いているところなどは、皆さんも共感できる部分があるかもしれません。本作で家族関係の難しさや良さを客観的に観ることで、ご自身の家族関係を良好に保つヒントも得られると思います。
『あまろっく』
2024年4月12日兵庫県先行公開、4月19日より全国公開
ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト
©︎ 2024映画「あまろっく」製作委員会
TEXT by Shamy
本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年4月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。
- イイ俳優セレクション/江口のりこ
- イイ俳優セレクション/笑福亭鶴瓶
- イイ俳優セレクション/駿河太郎
- イイ俳優セレクション/高畑淳子(後日UP)
- イイ俳優セレクション/中条あやみ
- イイ俳優セレクション/中村ゆり(後日UP)