REVIEW
本作の設定やあらすじをまったく知らずに観ると、あるキャラクターと同じ目線で混乱を味わえます。冒頭の意味深なセリフとの繋がりから、徐々にこの世界が何なのかがわかってきた後は、それぞれのキャラクター達の背景や関係性に興味が向きます。
ロケーションのインパクトが強く、風景を観るだけで異世界に入り込んだ感覚になれます。実際に行ってみたくなる世界観を持つ、この物語の舞台は佐渡島だそうですよ。小松菜奈、松田龍平が演じるキャラクターの話し方も独特で、この世界観の虚無感が際だって感じます。
また、大竹しのぶ、石橋静河、田中泯、内田也哉子といった実力派俳優のほか、片岡千之助(歌舞伎役者)、森山開次(ダンサー、演出家)、辰⺒満次郎(能楽師)といった多分野のパフォーマーが出演し、RADWIMPSの野田洋次郎が音楽を手掛けている点も特筆すべき見どころです。結末は解釈によっては、皮肉な運命にも感じます。さまざまなポイントで楽しんでください。
デート向き映画判定
ロマンチックに見えるシーンもあれば、辛辣な意味に取れるシーンもあり、観る側の解釈によって受け取る印象が異なりそうです。見た目に派手な展開や演出はない点で、好みが分かれそうでもあります。そういう点で、議論好きのカップルなら鑑賞後の会話が楽しめるのではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定
本作で描かれている世界はどんな世界で、どんなルールになっているのか、想像しながら観るおもしろさがあります。中学生以上なら、自分なりに解釈をしながら観られるのではないでしょうか。人それぞれに起こる出来事が違ってくる展開では、その背景も想像してみると解釈が深まりそうです。
『わたくしどもは。』
2024年5月31日より全国順次公開
テツヤトミナフィルム
公式サイト
©2023 テツヤトミナフィルム
TEXT by Myson
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情報は2024年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。