『マーターズ』のパスカル・ロジェ監督作ということでちょっと身構えましたが、今作は割とノーマルなホラーという印象です。とはいえ対抗できそうにない怖いキャラクターが登場する点では、怖さはあります。ホラーを観慣れている人にはほどほどに思えるかも知れませんが、たまにしかホラーを観ないという人にとっては十分怖いでしょう。ツッコミを入れたくなるシーンもありますが、伏線として必要な設定だったり、いろいろなシーンがわざと混線している演出が特徴的です。でも複雑過ぎてわからないというほどでもないので、そこはあまりハードルを感じずに観て欲しいです。特殊メイクがすごく精巧で、主人公達の苦悩がよりリアルに伝わってきます。精神的な世界を軸に描いている点では、『マーターズ』と共通しているところもあるので、パスカル・ロジェ監督作ということで気になる方は観てみてください。
見た目にだいぶ痛々しいシーンがあり、とても不気味な世界観です。ネタバレになるので詳細は言えませんが、同じホラーでも本作は精神的な苦痛の描写の部分で観ている側も複雑な心境になるので、デートで観るには向いていないと思います。友達同士で行くのが一番良いでしょう。
R-15なので、それなりに過激なシーンが出てくることは予想できるでしょう。人形だらけの不気味な家や、得体の知れない人間が出てきて、ティーンの少女2人が大変な目に遭う物語なので、ティーンの皆さんの目線だとより怖く感じるかも知れません。いろいろな怖さの演出があるので、ホラー好きにはオススメです。
『ゴーストランドの惨劇』
2019年8月9日より全国順次公開
R-15+
アルバトロス・フィルム
公式サイト
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TEXT by Myson