REVIEW
ホラーといえばホラーだけれど、イタズラに遭ったような感覚にも近いし、社会風刺としても捉えられるし、不思議な感覚をもたらす作品です。主人公は、人気テレビ番組の司会を務めるジャック・デルロイ(デヴィッド・ダストマルチャン)です。ジャックの番組は一時は人気を得るものの1番にはなれず、徐々に人気にも陰りが出てきます。そして、遂に窮地に陥った彼はある晩の番組で、オカルト・ライブショーの放送に挑みます。
ジャックの番組で放送されるオカルト・ライブショーには、超常現象を起こすゲストが招かれ、私達もそのショーを生で観ているような感覚になります。何となく何が起こるのかは予想がつきつつも、カラクリを突き止めようとするキャラクターもいることで、私達も客観視する姿勢が保たれ、逆に「どっちなんだろう?」という謎が最後まで続きます。
そして迎えるクライマックスでは、とんでもない展開が出てきて、最後は目が点になるはず(笑)。この「目が点になる」背景にもいろいろな意味を含みますが、とにかく観終わった後はどこかぼーっとした状態からハッと覚めたような、まさに夜ふかし後の感覚になるでしょう。
社会風刺として捉えるならば、私達はメディアからいろいろな情報を受け取り、嘘か誠かわからないまま踊らされていて、それに気づいた時にはもう遅い状態になっているのかもしれないということを考えました。皆さんも解釈を楽しんだり、シンプルに怖がったりおもしろがったり、自由にご覧ください。
デート向き映画判定
前半はややおとなしめですが、後半にビジュアル的にも刺激的なシーンが出てくるので、油断していると不意を突かれます。そういう展開を楽しめるくらいホラーに慣れていれば楽しく観られると思いますが、相手の強要範囲がわからないうちはデートで観るよりも、1人で観るか、ホラー好きの友達と観るほうが無難です。
キッズ&ティーン向き映画判定
皆さんのお年頃では、友達との間で超常現象などの話題で盛り上がることもありますよね。多くの方が疑いつつもどこかで本当かもしれないと思って、少し興味を抱いてしまうのではないでしょうか。本作ではまさにそれを検証しようというテレビ番組の様子が映されているので、スタジオの観客になったつもりで楽しめます。小学生でも大人となら観られるものの、ギョエーっとなるシーンがあるので、無理して強がらずに免疫がついてから観ても良いように思います。
『悪魔と夜ふかし』
2024年10月4日より全国順次公開
PG-12
ギャガ
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2024年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。