REVIEW
ウェンズデーは、チャールズ・アダムス著「アダムス・ファミリー」のキャラクターの一人です。「アダムス・ファミリー」は、これまで何度も映画化、アニメ化されており、インパクトのあるビジュアルと世界観から、記憶にある方も多いと思います。テーマソングも一度聴けば耳に残る個性があり、映画を観たことがない方でも何かのCMなどで聴いたことがあるのではないでしょうか。
1991年に映画化された『アダムス・ファミリー』と、2作目『アダムス・ファミリー2』(1993年)は、バリー・ソネンフェルド監督が撮っています。この映画版では、ウェンズデーをクリスティーナ・リッチ、モーティシア(ウェンズデーの母)をアンジェリカ・ヒューストンが演じています。ちなみにクリスティーナ・リッチは、『ウェンズデー』で、ネヴァーモア学園の先生の一人、マリリン・ソーンヒル役で登場します。映画版のファンにとっては嬉しいキャスティングですね。
Netflixオリジナルドラマ『ウェンズデー』は、ティム・バートンが製作総指揮を務めています。ティム・バートン作品とくれば、もちろん音楽はダニー・エルフマン、衣裳はコリーン・アトウッドが担当しています。だから、ティム・バートン作品に期待する要素がしっかり詰まっています。ダニー・エルフマンが手掛ける音楽は、本シリーズのファンタジックで不気味な世界観と重厚感を演出しています。そして、作品の舞台は学校、主人公は女子高生とあって、さまざまなカワイイ衣装を見られる楽しさがあります。生徒達の制服や普段着、ウェンズデーの黒を基調とした服のバリエーションの豊かさは、さすがコリーン・アトウッドです。
本シリーズでウェンズデー役を務めるジェナ・オルテガは、どことなく、若かりし頃のクリスティーナ・リッチの面影があって、これまた見事なキャスティングです。モーティシアはキャサリン・ゼタ=ジョーンズが演じていて、イメージにピッタリハマっています。学園長は、『ゲーム・オブ・スローンズ』でブライエニー役を務めていたグウェンドリン・クリスティが演じています。勇敢な戦士ブライエニーと全く印象が異なり、別人のようで最初気づかないくらいでした。だから、気づいた時にはテンションが上がりましたよ(笑)。
ストーリーは推理もので、ウェンズデーと一緒に謎を解いていく楽しさがあります。ただの推理ものになっていないのは、ウェンズデーに風変わりな面があるからです。お葬式とか霊安室とか、ダークなものが好きなウェンズデーだからこそ、ガンガン不気味な世界に踏み込んでいきます。逆に女の子らしいものが苦手なウェンズデーのリアクションも楽しいですよ。
ホラーコメディなので、“ハンド”など見た目にわかりやすく不気味なキャラクターも登場しながら、やっぱりどこかホッコリできる点も本シリーズの魅力です。シーズン2も楽しみです。
『ウェンズデー シーズン1』
2022年11月23日よりNetflixにて配信中
公式サイト
TEXT by Myson
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