REVIEW
ほんとにもう、ニコラス・ケイジがうま過ぎます!本作は、妻の出産に立ち会うべく病院に向かったデイビッド・チェンバレン(ジョエル・キナマン)が、車を降りようとした矢先に見知らぬ男(ニコラス・ケイジ)に乗り込まれ、恐怖のドライブに付き合わされるというストーリーです。

ニコラス・ケイジが演じる謎の男は見るからに不気味です。そして、なぜデイビッドの車に乗り込んで脅してきたのかさっぱりわからないので、余計に怖さを感じます。神経も過敏で、ふとしたことでキレるので、道中で第三者が現れる度にどんな危害を加えるのかと観ていてドキドキします。

本作はニコラス・ケイジとジョエル・キナマンの二人芝居といっても過言ではありません。ニコラス・ケイジの表情豊かな演技がエキセントリックで、怖いを通り越して笑いも込み上げてきます。こういう絶妙な演技を見せるから憎いですよね。だから、恐怖と笑いが紙一重に描かれた作品にニコラス・ケイジが欠かせないのだなと実感します。また、ジョエル・キナマンもニコラス・ケイジに負けじと、デイヴィッドの揺れ動く心情をリアルに表現しています。

そして、『シンパシー・フォー・ザ・デビル』というタイトルが何を意味するのか気になる方もいらっしゃるでしょう。このタイトルの意味は結末で合点がいきます。すっかり自分が“悪魔”にシンパシーを感じてしまっていたことに気づくと思いますよ。ぜひ、“やられた”感を味わってください。
デート向き映画判定

陣痛に苦しむ妻と、謎の男と恐怖のドライブ中の夫との電話のやり取りが頻繁に出てきます。自分達が同じ立場だったらどうするか考えながら観ると臨場感が増すかもしれません。観終わった後に話したくなる要素が複数あると思うので、映画好きのカップルに特にオススメです。
キッズ&ティーン向き映画判定

ニコラス・ケイジが演じるクセのあるキャラクターは、見た目のインパクトはもちろん何をしでかすかわからない怖さがあります。キッズにはだいぶ怖いと思うものの、もう少し大きくなっていろいろな映画を観るようになると、怖いだけではないおもしろさにも気付けると思います。結末が予想できるかチャレンジしても楽しいですよ。

『シンパシー・フォー・ザ・デビル』
2025年2月28日より全国公開
AMGエンタテインメント
公式サイト
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TEXT by Myson
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