恋なのか何なのかまだわからない、思春期独特の感情がリアルで、まっすぐにぶつかってくる青年ビリーをティモシー・シャラメが好演しています。ちょっと問題児だけどキュートなビリーの色気は、ティモシー・シャラメだからこそ出せるもの。高校生と教師という禁断の関係ということで、彼の勢いに流されそうになる女性教師レイチェルのドギマギする心境もすごく伝わってきます。とてもシンプルな構成で、登場人物も限られていて、数日間で起こる出来事も至って日常ですが、そんな少しの間、ちょっとした感情の揺らぎだけで、人は成長するんだということをとてもうまく表現した作品だと思います。劇中でのビリーの一人芝居のシーンも、ティモシーの演技力の高さをうかがわせるもので要注目です。
「これって恋?それともただの好奇心?」という感じで、お互いにまだ自分の気持ちが理解できていない2人のやりとりが見どころで、初恋の感覚を味わうことができる作品だと言えます。今初恋中の人はもちろん、初心に戻りたいベテランカップルなどにもオススメです。でもシングルの大人女子も、ぜひレイチェル目線でキュンとして、次の恋の意欲をアップしてください。
ビリーの感覚はまさに今ティーンの皆さんが初体験するものです。先生に憧れる生徒って絶対に何人かいますが、これはそこからもうちょっと踏み込んで、先生に急接近していくストーリーです。これが恋なのかどうなのかは観る人により感覚は違いそうですが、おもしろい疑似体験ができると思います。
『マイ・ビューティフル・デイズ』
2019年11月1日より全国公開
PG-12
ファインフィルムズ
公式サイト
©2016Young Dramatists, LLC.All Rights Reserved.
TEXT by Myson