『マローボーン家の掟』
2019年4月12日より全国公開
公式サイト 作品詳細 映画批評&デート向き映画判定
映画『マローボーン家の掟』スニークプレビュー部活。今回は当部初の“男女ペア限定部活”として、さらにこれまた初の“スニークプレビュー”として、部活を行いました。タイトルや内容などは一切伏せて、“震撼スリラー”というヒントだけを出して募集をかけましたが、皆さんドキドキしながら参加して頂いたようで、鑑賞後にお話を聞くと、怖いのが苦手な方もいらっしゃってました。でも、そんな皆さんからも好評を得ることができました。今回は、当日のアンケート結果と、座談会リポートをお届けします。
「怖かった?」の反応が、男女で意外な結果に!
アンケート回答人数 51名
・女性:20代~40代の正式部員(1名スタッフ部員含む)26名
・お連れ様の男性25名
Q1:本作を観て、怖さについての感触は?
女性のほうが怖いものが苦手なイメージがありましたが、今回は男性のほうが「怖かった」の回答が多い結果となりました。もしかしたら怖さのツボが男女で違うということなのでしょうか。
Q2:本作を観た印象は?
「とてもおもしろかった」「おもしろかった」=女性:80.8%/男性:88.0%
Q3:クライマックスで、結末を知った時のインパクトは?
「すごく驚いた」「驚いた」=女性:77.0%
Q4:本作はデート向きだと思いますか?
「デートにオススメ」の理由
■情景が綺麗。ラブストーリーだから。(20代男性)
■映画を観てドキドキと愛を感じました。(30代男性)
■ホラー要素もあるが、温かい気持ちになれる部分もあったので。(30代男性)
■怖さもあるが、愛について考えられるから。(30代女性)
■2人でキャーと手を握れそう!(30代女性)
「デートにオススメでない」の理由
■怖いものが嫌いな女子が一緒だと辛いと思う。(20代女性)
■恐怖過ぎます。とても目を開けていられないところがあって、隣りに男性がいたからホッとした。(30代女性)
Q5:本作をオススメするなら、どんな方ですか?
※複数選択可
これって、デート向き?それとも?
今回の部活は、男女ペアで参加頂いたので、座談会も男女ペア(5組10名)で行いました。本作には伏線が張り巡らされており、最後にアッと驚く結末が待っています。ネタバレしてしまうので、ここでは具体的な内容は書けませんが、かなり深読みして観賞された方、あまり伏線を気にせずにドラマ性を楽しんだ方と、本当にいろいろな反応を頂きました。
ここでは、ネタバレ以外の話題で、いかにこの作品が多様な楽しみ方ができるかがわかるコメントをご紹介します。
誰と観たいか、男女それぞれの理由
マイソン:今回男女で参加頂いたのは、デートムービーに向いているかどうかをお聞きしたかったというのもあるのですが、いかがだったでしょうか?
女性Aさん:私はグロいのが苦手で、今回スニークプレビューで、ジャンルはスリラーということで覚悟はしていましたが、そこまで抵抗感なく観られました。あとはアリーがすごく強い女性で、男性は共感できるかどうかなど、鑑賞後に話し合うのもアリかなって思いました。
マイソン:じゃあ怖すぎず、許容範囲だったんですね。
女性Aさん:はい、怖すぎず、グロすぎずでした。
マイソン:Bさんはいかがでしたか?
女性Bさん:やっぱり観終わった後にどの辺で真相に気付いたかとか、どんな伏線を見逃さなかったかとかを話し合うのが楽しいから、観た後にあれこれ話し合えて良いなと思いました。カップルに限定しなくても、女同士でも男同士でも誰かと一緒に観ると良いですよね。答え合わせをするのが楽しい映画だと思います。
マイソン:なるほど。吊り橋効果的なところで、Cさんはドキッとしたシーンはありましたか?
男性Cさん:3回くらいありましたよね。ドーンという音とかでもまずドキッとはするかなと。
男性Dさん:僕は吊り橋効果はあんまり感じなかったんですけど、最初は何度か目を閉じてました(笑)。情景が綺麗で、終わり方も小説っぽいので観やすかったし、最後はラブストーリーという感じだったので、僕は普段あんまり怖い映画は観ないんですけど、これなら観ても大丈夫だって思いました。
マイソン: Eさんはいかがでしょう?
男性Eさん:あんまりどぎつい内容ではなかったので、デートで観るのも良いと思いました。あと先ほどもおっしゃっていましたが、終わった後に伏線を話し合うのはおもしろいですよね。
マイソン:そうですよね。デート向きではないと思った方にも、理由を聞いても良いですか?
女性Fさん:普通に男女じゃなくても楽しめる作品だなと思いました。私が伏線を把握しきれなくて、「え、あそこってどうだったっけ?」と聞くタイプなので、ちゃんと伏線を見逃さずに教えてくれる女の親友と観に行きたいです。
女性Gさん:私も本当に全然伏線に気付かず、いつもこういうのを観て、「これってどういう意味かな?」とか「あの人ってあれなのかな?」とか聞くので、すごくウザがられるんです(笑)。だから、めちゃめちゃ優しい、こういう映画が好きな男性とだったら一緒に観に行っても良さそうです。
マイソン:誘う相手を選ぶ感じですかね?確かに自分がわからないところを教えてくれなかったら寂しいですもんね。逆に1人で行くとどうですか?
女性Gさん:たぶんモヤモヤして、わからないままネットでネタバレの記事を全部チェックするという感じになると思います。
マイソン:ハハハハ!逆にそういう手もあるってことですね。Hさんはなぜデート向きではないと思いましたか?
男性Hさん:ホラーのわりにラブストーリーとかも入っていて、なんとなくデート向きではあるのかなと思いました。デート向きでスリリングな映画だと、『クワイエット・プレイス』みたいなのをイメージしてましたが、そういうのとはまた違う、上質なというか、わりとしっとりした作品なので、デートじゃなくても、友達と語り合うのも良いのかなって思いました。
マイソン:逆に間口が広いというか。
男性Hさん:そうですね。だから自分はデートで観るというよりは、20代、30代あたりの人向けかなって思いました。
女性Iさん:私は誰かと観ても良いけど、1人で観るのも良いかなって。途中でいろいろ気付いてしまったり、逆にお家とか登場人物がおしゃれだなとか、そういうほうにも目が行ってしまったのですが、私好みではあったので、自分なりの楽しみ方を堪能するのも良いかなって思いました。結構年代によっても観方が違いそうですよね。
マイソン:確かにそうですね。Jさんはいかがですか?
男性Jさん:この作品は、結末をハッピーエンドと捉えるか、バッドエンドと捉えるかで意見が違った場合に、「え?」ってなっちゃうこともあるのかなと。だからカップルで観ると、2人の感性の違いが試されるんじゃないですかね。
マイソン:食い違った時に気まずい方もいるかも知れませんが、それはそれでおもしろいですね!
女性目線、男性目線で、この作品の最大の魅力は?
<女性のご意見>
■ストーリーと風景が綺麗だなと思いました。あとアリーが着ている服がちょっとレトロ感があって可愛いなと思いました。
■低音の音響でドキドキ感を煽っているというか、定番なんですけど王道を行っていておもしろいって思いました。
映画『マローボーン家の掟』ジョージ・マッケイ/ミア・ゴス■私も音響ですね。何かが起きそうな瞬間は不協和音というか、変な感じの音が聞こえてきたので、怖いのが苦手なのですが、「ここでくるぞ」っていう時に音で身構えられました。
■風景とか時代背景とか、登場人物の着ている衣装だとかそういうところがすごく美しいなと思いました。特に風景は子ども達の綺麗な世界を壊しちゃいけないというところを語っているのかなと。そのままでいて欲しいみたいな感じは受けましたね。
■兄妹愛がすごくジーンときて一番泣きそうでした。皆の想いやりというか、兄妹愛がすごく描かれていて、そこにすごく感動しました。
<男性のご意見>
■この手の映画は設定が命だと思うんですけど、その仕掛けに驚かされたので、ストーリーや設定など何も知らないまま、予備知識がない状態で観るほうが楽しめるんじゃないかなと。
■1960~70年代の古いアメリカの美しい風景が入っていて、謎ばかりに食い入らなくても楽しめると思いました。
■まずロケーションがすごいなと。ドクロのシーンとか、もちろん家も素晴らしかったです。あと『サスペリア』にも出ているミア・ゴス(長女ジェーン役)や、『スプリット』のアニャ・テイラー=ジョイ(アリー役)、そして男性陣もキャストがすごく良かったです。
■風景とかシチュエーションとかが綺麗だなと思いながら、ずっと観ていました。あと僕はアリーがジャックに会いに行った時にちょっとポロッと涙が出そうで危なかったです(笑)。たぶん泣くところじゃないんでしょうけど。
■食い入るように観なくても、綺麗な風景を観ているだけでおもしろいし、綺麗な風景の中で人間のすごく汚い部分が表れる行為が行われているっていう、そのギャップにもぞもぞするというのが良いなって、なんとなく感じました。
本作はスリラーであり、怖い映画ではありますが、座談会のお話からは、皆さんがいかにいろいろな視点で楽しんで頂けたかが、より伝わってきました。怖いだけではなく、伏線を回収するおもしろさ、兄弟愛、ラブストーリー、風景、衣装など、本当に見どころが詰まっています。鑑賞後に誰かと話したくなる話題が豊富なので、誰かを誘ってみたり、観た後に共有したい方にオススメしたり、皆さんで楽しんでください!
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『マローボーン家の掟』
2019年4月12日より全国公開
監督・脚本:セルヒオ・G・サンチェス
製作総指揮:J・A・バヨナ
出演:ジョージ・マッケイ/ミア・ゴス/チャーリー・ヒートン/マシュー・スタッグ/アニャ・テイラー=ジョイ
配給:キノフィルムズ、木下グル ープ
公式サイト 映画批評&デート向き映画判定
マローボーン家の4人兄妹は、不思議な”5つの掟”に従いながら、世間の目を逃れ、海沿いの森の中にひっそりとたたずむ大きな屋敷に暮らしていた。忌まわしい過去を振り切り、再出発を図る彼らだったが、心優しい母親が病死し、凶悪殺人鬼である父親を殺害したことをきっかけに、4人の希望に満ちた日々はもろく崩れ出していく…。
©2017 MARROWBONE, SLU; TELECINCO CINEMA, SAU; RUIDOS EN EL ATICO, AIE. All rights reserved.
TEXT by Myson
2019.2.22 event