女性の復讐ならもっと陰気になりそうですが、妻を愛するがゆえの主人公の復讐が、自分の快楽に重点が置かれている点で、いかにも男性らしいです。これはもう復讐というよりも、男性の夢、ロマンと言っても良いような気がして、ある種男性のためのファンタジーになっています。そして唐突にオカルト的な描写も出てきたりするシーンで、“大人計画”らしさも感じることができます。エロ描写も大胆で、よくぞこんなに協力してくれる俳優さん達がいたなと驚きましたが、結果コミカルに描かれているので、R-18とはいえ、あまり構えずに観られるのではと思います。松尾スズキが演じる主人公の毒舌や、女性のしたたかさを描いたシーンなど、クスリと笑えるシーンも期待通りです。オチについては、女性目線でもの申したいところはありますが、“男のファンタジー”ということで、温かく見守ってあげましょう(笑)。
かなりエロチックな描写があり、ヌードも豊富、乱交シーンもあったりするので、デートには不向きです。大人計画が好きなカップルや、いろいろな映画を一緒に観慣れているカップルならあっけらかんと観られるかも知れませんが、初デートや、相手の好みがわからないうちはデートで観るより、1人で観るか、仲の良い友達と観ることをオススメします。
R-18なので、キッズやティーンの皆さんはほぼ観られません。18歳以上のティーンはかろうじて観られる年齢ですが、内容やジョークが大人向けなので、ティーンの皆さんがクスッと笑えるかどうかは正直わかりません(苦笑)。大人になって、男女関係でいろいろな経験をしてから観たほうが楽しめると思います。
『108~海馬五郎の復讐と冒険~』
2019年10月25日より全国公開
R-18+
ファントム・フィルム
公式サイト
© 2019「108~海馬五郎の復讐と冒険~」製作委員会
TEXT by Myson