REVIEW
本作はなんといってもキャストが魅力的。ダイアン・キートン、スーザン・サランドン、リチャード・ギア、ウィリアム・H・メイシーと大ベテランの名優達が名を連ねています。キャラクターの年齢設定や見た目の若さから、皆おいくつなんだろうと調べたら、4人とも70代でビックリ!また、『プリティ・ウーマン』でジュリア・ロバーツと共演したリチャード・ギアが本作ではジュリアの姪エマ・ロバーツと共演している点も映画ファンとしては感慨深いです。そして、ルーク・ブレイシーも、結婚に二の足を踏む男性をリアルに演じています。
そんな豪華キャストによって紡がれるのは、3組のカップルの姿から結婚とは何かを問いかけるストーリー。映画館でポップコーンをほおばりながら映画を観て1人で号泣するサム(ウィリアム・H・メイシー)に声をかけたのは、同じく1人で映画を観に来ていたグレース(ダイアン・キートン)です。2人は意気投合し、満たされない日々を癒そうと、人生初の浮気をしようか葛藤しています。一方、高級ホテルの一室でセクシーなローブを身にまとったモニカ(スーザン・サランドン)は、ハワード(リチャード・ギア)を口説こうと必死です。さらに、とある結婚式会場では、ブーケトスが始まろうとしています。友達の協力でブーケを受け取り、次は自分達が結婚をする番だと夢見ていたミシェル(エマ・ロバーツ)は、恋人アレン(ルーク・ブレイシー)にブーケトスを邪魔され、ご立腹。結婚が近づくどころか、結婚するか別れるかという究極の選択に一気に突き進むことになります。
この6人の物語が絡み合っていくなかで、それぞれの結婚観が語られていきます。若い2人の結婚観には、親の影響も大きく関わっていて、思わぬ形で夫婦の、過去、現在、未来の姿を観察できる構成となっています。そこにはサプライズもあるので、映画公式サイトのキャッチコピーやあらすじは読まずに、なるべく前情報なしで観ることをオススメします。本作は痛快なラブコメであり、結婚の理想と現実を映す生々しい人間ドラマでもあります。気楽に観るのも良し、真剣に自分の人生について考えるきっかけにするのも良いでしょう。
デート向き映画判定
テーマがずばり結婚なので、カップルで観るとなると、2人の関係性によっては良くも悪くも何らかの意味をもたらすでしょう。そろそろ結婚を視野に入れた交際に進展したい方は、パートナーに話題を切り出すきっかけにできるでしょう。ただし、相手の反応がわかりやすく出る可能性があります。望まない反応が出る可能性も覚悟しておくほうが良いかもしれません。逆に前向きになる可能性ももちろんあるので、現状維持を打破したい方は賭けのつもりで誘ってみてはどうでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定
10代で知り合ってそのまま結婚する方ももちろんいますが、今を楽しめればそれでよいという気楽な恋愛ができるのは若いうちかもしれません。キッズやティーンの皆さんにとって、結婚に理想を抱いている部分のほうが多いとしても、今はまだそのままで良いと思います。本作には夫婦の晩年の姿も描かれていますが、まだピンとこないでしょう。もう少し大人になって、結婚をリアルに想像できるようになってから本作を観ると、一層結婚観、人生観にビビッとくると思います。
『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』
2024年3月8日より全国公開
AMGエンタテインメント
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2024年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。
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