ツッコミどころ満載で、とっちらかっていると言えばとっちらかっている印象ですが、すべて勢いで乗り切っている潔さが魅力。昨今、映画もドラマもゾンビ作品はたくさん出てきたので、種類も増えましたが、本作のゾンビは動きがかなりゆっくりです。そういった意味では、ゾンビ退治初心者の主人公達がある程度戦えるという設定にかなっているので、違和感はないはず。血しぶきの飛び散り具合も結構激しいので、ゾンビ作品の代表格『ウォーキング・デッド』と比べると、また違ったグロさがあります。なので、それなりに激しいゾンビ作品を期待している人にも見応えはあるでしょう。本作の魅力と言えば、なんと言っても歌唱シーン。楽曲も良いし、役者達の歌唱力も感じさせるクオリティになっています。これまでにないタイプのゾンビ作品として観てみてください。
ギョエッとするシーンが結構あるので、ホラーが苦手な人を誘うのは控えたほうが無難です。ゾンビ作品を観慣れている人なら、激しいシーンも笑える余裕があると思うので、慣れた者同士で行くのが1番楽しめると思います。ラブストーリーの要素も多少あり、友達以上恋人未満の人は少し自分達にリンクして観てしまう部分もあるでしょう。
PG-12ですが、保護者が一緒だったとしても、キッズにはそれなりに怖いと思います。中学生以上のティーンなら、本作を観て、友達と一緒にサバイバルを疑似体験してみると楽しいでしょう。主人公が高校生なので、進路や親子関係で悩んだりする部分は、身近な感覚で観られると思います。
『アナと世界の終わり』
2019年5月31日より全国公開
PG-12
ポニーキャニオン
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TEXT by Myson