REVIEW

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『あの花が咲く丘で、 君とまた出会えたら。』福原遥/水上恒司

REVIEW

原作を読んでいない方は、キービジュアルの2人の服装を見て、どこか違和感を持ったかもしれません。なぜ現代的な制服の女子高生と兵士が一緒にいるんだろうと思いましたよね?実は本作のヒロイン百合(福原遥)は、1945年の日本にタイムスリップしてしまいます。意図せずタイムスリップしてしまった百合は、今自分がどこにいるのかわからないまま村を彷徨い、信じられない光景を目にします。そこで、特攻隊の彰(水上恒司)に助けられ、村の食堂で住み込みで働くことになります。
本作は、10代の等身大の姿を描いた数々の小説を世に輩出している汐見夏衛によるベストセラー「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」を映画化した作品です。父を早くに亡くし母子家庭で育った少女が、最初は不遇な状況に不満を抱きながらも、タイムスリップした先で命を賭けて戦場へ飛び立つ特攻隊員や彼等を支える人々と触れあうなかで、自分の幸せを自覚し成長していく姿を清々しく描いています。また、特攻隊という設定がある点で、現代に生きる若者と戦時中の若者の死生観の違いが対比され、自ずと命の尊さを考えさせられるストーリーとなっています。ラブストーリーとして観るのも良いですし、10代の成長物語、母子の物語として観るのも良いと思います。

デート向き映画判定

映画『あの花が咲く丘で、 君とまた出会えたら。』福原遥/水上恒司

中高生カップルは特に等身大で観られるし、ロマンチックかつ爽やかな恋愛が描かれているので、デートでも観やすいと思います。子どもがいる夫婦で観るなら、親目線でいろいろ考えさせられるポイントもあるので、鑑賞後に子どもについて夫婦でいろいろと話す機会にできそうです。そして、どんなカップルで観ても、平和な時代に大切な人と一緒に映画を観られる状況に改めて幸せを感じられるのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『あの花が咲く丘で、 君とまた出会えたら。』水上恒司/伊藤健太郎

キッズやティーンの皆さんは、近い世代の主人公達の姿を観て、自分がもし第二次世界大戦中にタイムスリップしてしまったらどうするか、リアルに想像しながら観られるのではないでしょうか。自分の命を国に捧げる決意をした特攻隊員達の気持ちを考えてみたり、食べ物が充分に食べられない戦時中の人々の暮らしを観て、現代に生きる私達がいかに恵まれているかを実感できると思います。百合と同じように進路に悩んでいる方も、気持ちをリフレッシュしたり、違う角度から考えるきっかけに観てはどうでしょうか。

映画『あの花が咲く丘で、 君とまた出会えたら。』福原遥/水上恒司

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
2023年12月8日より全国公開
松竹
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© 2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2023年12月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『おーい、応為』長澤まさみ 心理学から観る映画58:遺伝と環境がヒトに与える影響『おーい、応為』

今回は、葛飾北斎の娘、お栄(長澤まさみ)の半生を描いた『おーい、応為』を題材に、遺伝と環境が才能に与える影響について考えてみます。

海外ドラマ『ウェンズデー シーズン2』ジェナ・オルテガ ジェナ・オルテガ【ギャラリー/出演作一覧】

2002年9月27日生まれ。アメリカ出身。

映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太/綾野剛 愚か者の身分【レビュー】

闇ビジネスに関するニュースが増えてきた日本において、本作で描かれているような出来事は…

映画『次元を超える』窪塚洋介/松田龍平 次元を超える【レビュー】

キービジュアルとタイトル、「人はどこから来て、どこへ行くのか」という意味深なキャッチコピーだけで観たくなったのは…

映画『見はらし世代』黒崎煌代 黒崎煌代【ギャラリー/出演作一覧】

2002年4月19日生まれ。兵庫県出身。

映画『ヒポクラテスの盲点』 ヒポクラテスの盲点【レビュー】

新型コロナウイルスワクチンの被害が起こっている現実に着目した、中立した立場の取材に基づくドキュメンタリー…

映画『ファンファーレ!ふたつの音』ピエール・ロタン ピエール・ロタン【ギャラリー/出演作一覧】

1989年6月20日生まれ。フランス出身。

映画『トロン:アレス』ジャレッド・レト トロン:アレス【レビュー】

本シリーズ1作目『トロン』(=『トロン:オリジナル』)は1982年、『トロン:レガシー』は2010年に作られ、本作はシリーズ3作目となります…

映画『層間騒音』イ・ソンビン 層間騒音【レビュー】

冒頭から不可解な現象が映し出され、観る側はゾワゾワさせられながら騒音の原因を想像することになるわけですが…

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ミア・スレアプレトン ミア・スレアプレトン【ギャラリー/出演作一覧】

2000年10月12日生まれ。イギリス出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion ファイナンシャルプランナーから学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画学ゼミ:アイキャッチ1/本の上の犬と少女

REVIEW

  1. 映画『愚か者の身分』北村匠海/林裕太/綾野剛
  2. 映画『次元を超える』窪塚洋介/松田龍平
  3. 映画『ヒポクラテスの盲点』
  4. 映画『トロン:アレス』ジャレッド・レト
  5. 映画『層間騒音』イ・ソンビン

PRESENT

  1. 映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ
  2. AXA生命保険お金のセミナー20251106ファイナンシャルプランナーversion
  3. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
PAGE TOP