『お買いもの中毒な私!』の原作者ソフィー・キンセラのベストセラー小説を、『バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!』の製作スタッフが映画化。間違いなく女子が好きそうな映画というオーラが漂っていますが、その期待を裏切りません。正直ツッコミどころは満載ですが、この手のラブコメにはお約束なので気にならないと思います(笑)。最初は冴えない日々を送っている主人公も、きっと最後にはハッピーになるんだろうというのもわかっていますが、その安心感がこれまた良いんですよね。そして、“秘密”がテーマになっているだけあって、「そんなことまで話しちゃうの!」というくらい明け透けな会話も出てきたり、「お尻のフル活用、どんだけ〜!」とツッコミたくなる独特なキャラクターもいて、おバカ過ぎて笑えるところも本作の魅力となっています。一方、エマの恋愛にはちゃんとキュンキュンするところもあって、ある種のシンデレラストーリーに最後は癒されます。本当の自分を出して恋愛をすることに臆病になりがちな人は特に、頭と心をほぐすために観てみてはいかがでしょうか。
「恋人同士って秘密があっても良いのかな?やっぱりそれじゃダメなのかな?」と考えさせられるストーリーです。本作なりの結論ももちろん描かれていますが、自分達に合う価値観を見つけるために、一緒に観て話し合うきっかけにできると良さそうです。秘密があるかどうかよりも、信頼するとはどういうことなのかといったところが本当のテーマではないかとも思うので、相手が自分のことを話してくれずに悩んでいる人は、一旦1人でじっくり観て自分の心の中を整理するのも良いでしょう。
あっけらかんとしたムードが本作の魅力でもありますが、エッチな会話や性的な単語がどストレートに出てくるところもあり、小学生、中学生が観るにはまだ早いかなと思います。そういう意味で親子で観ちゃうと、「○×△って、何のこと?」と聞かれると大人のほうが困る言葉も出てきたりするので、観るなら友達同士で観るほうが良いでしょう。基本的にはエマが好きな人の存在によって成長していく姿は観ていて元気になれるので、気楽に観て楽しんでください。
『エマの秘密に恋したら』
2021年1月8日より新宿武蔵野館にて先行公開、1月22日より全国公開
イオンエンターテイメント
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TEXT by Myson