REVIEW
『ゲーム・オブ・スローンズ』『THE SWARM/ザ・スウォーム』などを手がけたフランク・ドルジャーが製作総指揮を務める本シリーズは、AIが住民の安全を確保するためにすべてを監視するコミュニティ“コンコルディア”が舞台です。安全なはずのコンコルディアで殺人事件が起き、危機管理の専門家として、シア・ライアン(ルース・ブラッドリー)がロンドンからやってきます。そして、コンコルディアでコミュニティオフィサーを務めるイザベル・ラーソン(ナンナ・ブランドル)と協力して、事件の捜査を進めます。
コンコルディアでは、すべての住民の行動が監視カメラで撮影され、異変が起きたら対処されるように徹底されています。それは、激しい動揺など精神的に不安定になっている際にも誰かが駆けつけるという様子から見てとれます。当然、こうした環境には賛否両論あり、コンコルディアを拡大したい人達は、理解を得るために奔走しています。そんななか、殺人事件が起こり、コンコルディアの計画に暗雲が立ち込めます。
殺人事件の犯人と思われる存在が現れてからもなお、不可解な出来事が起こります。ジワジワとストーリーが展開して、4話あたりから一気に謎の解明が加速していきます。毎話の始めに入っている、コンコルディアの住み心地を語る住民達のインタビューも演出として効いています。洗練された街なので一見住み心地は良さそうだし、監視されても安全なら住みたいという価値観の人がいてもおかしくはありません。ただご想像のとおり、事件の真相に迫るにつれ、見え方が変わってくるでしょう。
ネタバレを避けるとほぼ何も書けませんが(苦笑)、「それじゃあ本末転倒やん!」と思える展開が見どころとなっています。日本からは中島健人がキーパーソンの1人となるキャラクターを演じていて、親近感も覚えます。続きがあるなら観たいです。
『コンコルディア/Concordia』
2024年11月8日よりHuluにて独占配信中
公式サイト Huluで観る
©Hulu Japan
TEXT by Myson
本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年1月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。