ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の“バイオハザード”シリーズでは、ゲームシリーズには登場しないアリスを主人公として映画独自のストーリーが展開されました。それに対して本作はゲームシリーズに基づいた設定でありつつ、映画特有の構成となっているとのことです(宣伝ご担当者談)。その辺りはゲームファンにとってはある意味一層興奮するポイントになるのではないでしょうか。
ミラ・ジョヴォヴィッチ版もホラー色はありましたが、印象としては本シリーズのほうがホラー感は増しています。それは本作の主人公クレア(カヤ・スコデラリオ)の幼少期の回想シーンからかなり不気味なせいかもしれません。あとはラクーンシティの不可解な状況、明らかに何かの病にかかっている様子の住民達の姿など、冒頭からジワジワと怖さがあり、最後まで緊張感が保たれるのでアトラクション的なおもしろさがあります。
私は“バイオハザード”のゲームをやったことがないのでキャラクターの背景は知らずに本作を観ましたが、ゲームではどんな設定なのかをちらっと聞くと、映画とゲームの比較もおもしろそうだと感じました。正直なところ、なぜ改めてまた“バイオハザード”を映画化するのかと思うところもありましたが、観てみるとおもしろかったので素直に続きが観たくなります。そして、改めてとても人気のあるゲームで、映画制作者含め思い入れが深いファンがたくさんいるのだなと実感しました。ぜひ本作の続編も作って欲しいです。
遊園地の怖いアトラクションに入る感覚で観ると、吊り橋効果が期待できそうです。ただ相手の好みや、ホラーの許容度がわからない初デートなどでいきなり誘うのは控えたほうが良いでしょう。何度かデートをして交際ホヤホヤくらいのカップルのデートがちょうど良いのではないでしょうか。スキンシップが減ってきたベテランカップルも、恐怖シーンに便乗して寄り添う機会にしてみるのも良さそうです(笑)。
PG-12なので大人が一緒なら小学生も観られますが、刺激が強いので、せめて中学生になってから観るほうが良いのではないでしょうか。ビクッとするシーンもあり、友達と一緒に観に行くとお化け屋敷感覚で一層盛り上がれそうです。自分がプレイヤーとなってこの世界に入って戦っているようなゲームの感覚をぜひ大きなスクリーンで味わってください。
『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』
2022年1月28日より全国公開
PG-12
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
TEXT by Myson
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