REVIEW
ユアン・マクレガーとクララ・マクレガー、実の親子が共演する本作は、「クララから最愛の父へ送った1つのラブレター≪脚本≫」をきっかけに生まれました。クララは本作で、製作と共同脚本も務めています。映画公式資料によると、ユアンは「実生活では22年間連れ添った妻と離婚、5年後の再婚の際に娘クララが猛反対したことが大きな話題に」なり、クララとの疎遠な時期を経て本作で共演を果たしたようです。そしてユアンは、クララから送られた脚本について「物語の美しさに度肝を抜かれた。(私たちの)実際の話ではないけれど、私たちのことを感じられる内容だったんだ」と語っています。
本作は、問題を抱える娘としばらく疎遠だった父のロードムービーです。ターボの愛称で呼ばれる娘(クララ・マクレガー)はある問題を抱えていて、父(ユアン・マクレガー)とどこかに向かっています。ぎこちない空気の2人は、道中で時に心の距離を縮めては、時に激しい感情をぶつけ合います。そんななか、娘は旅の本当の目的を不意に知ってしまい、親子の信頼関係が問われます。
前述のとおり、マクレガー親子のお話ではありませんが、エッセンスとして取り入れられている部分があると知った上で観ると、一層感慨深いです。ユアンとクララの2人の空気感にも、やはり実際の親子にしか出せないであろう独特なものを感じます。マクレガー親子の貴重な姿をぜひご覧ください。
デート向き映画判定
父と娘のお話なので、ロマンチックなムードになるようなタイプの映画ではありませんが、逆にカップルで観て気まずいことはありません。自然に家族に思いを馳せるきっかけとなるストーリーなので、お互いの家族の話をするきっかけになるかもしれません。また、子どもがいる夫婦にとっては、成長した子どもとの関係を客観視する機会にできるのではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定
心がすれ違ったままで苦しんできた親子の物語なので、敢えて親子で観るのもアリでしょう。各々が心の中で抱えていた思いを知り、心がほどけていく様を描いているので、最近家族との会話が少なくなっている状況なら、余計に感情移入できると思います。一緒に観るのは気まずいとしても、1人で観て、相手の立場になって気持ちを汲み取る機会になると思います。
『ブリーディング・ラブ はじまりの旅』
2024年7月5日より全国公開
PG-12
ロングライド
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2024年6月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。
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