REVIEW

ビルド・ア・ガール

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ビルド・ア・ガール』ビーニー・フェルドスタイン

本作は、原作者であり本作の脚本も担当しているキャトリン・モランの半自伝的小説“How To Build A Girl”を映画化したものです。キャトリン・モラン自身、15歳でイギリスの新聞「オブザーバー」紙の若者レポーター賞を受賞、1991年、16歳の時に初の小説「ナルモ年代記」を出版、同年、音楽週刊誌でロック評論家として活躍し始めたとされていて、海外ではこうしたキャリアの積み方が現実的にあるのだなと観ていてワクワクします。
そして、日々絶望しながらもバラ色の人生を夢見るティーンの日常や頭の中が描かれているドラマにはすごく親近感が湧きます。個人的に「これ、メチャメチャわかる!」「私もこういうところバリバリあった(今でもある・笑)」と思える内容です。経験がないのに何かしらのきっかけで無敵感が湧き、それでもどこか素直でピュアだからこそ大人の言葉に振り回されて、それに従ってみる。そんな経験は誰にでもあって、そこで現実を知っていき、絶望と希望を繰り返し抱きながら大人になっていく。そういった本作で描かれる展開は、今主人公と同じくティーンの皆さんが観るならワクワクしたり覚悟ができるだろうし、大人が観ればこうして自分は形作られたと振り返ることができると思います。大人になればなるほど、慎重になり良い意味での無茶もしなくなりますが、自分に素直でありながら驀進する楽しさを改めて実感させてくれる作品です。

デート向き映画判定
映画『ビルド・ア・ガール』ビーニー・フェルドスタイン/アルフィー・アレン

真剣交際中のカップルなら一緒に観てお互いの夢やこれまでの失敗や成功を語り合うきっかけにできそうです。ただ自分も相手も本気かどうかがわからない、勢いで付き合っているのかもしれないという感覚の方は、1人でじっくり観るか、仲の良い友達と観て、自分にとって良い相手とはどんな人で、どんな付き合い方が良いか見直すのも良いと思います。苦い恋愛体験も出てきますが、視点を変えてくれる部分も出てくるので、失恋したばかりの方が観てみるのも良いかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ビルド・ア・ガール』ビーニー・フェルドスタイン

日々皆さんの中にはいろいろな感情が渦巻いて、気持ちがアップダウンしていることも多いと思います。本作にはそんな思春期の心情がリアルに描かれているのでとても身近な物語として観られるでしょう。今は学校が中心の世界だと思いますが、主人公のように視野を広げてみると自分の可能性が見出せる場所が見つかるかもしれません。若いからこそできる、通じることもたくさんあるので、失敗を恐れずどんどんいろいろなところに飛び込んでみてください。

映画『ビルド・ア・ガール』ビーニー・フェルドスタイン

『ビルド・ア・ガール』
2021年10月22日より全国公開
R-15+
ポニーキャニオン、フラッグ
公式サイト

© Monumental Pictures, Tango Productions, LLC, Channel Four Television Corporation, 2019

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『マイ・インターン』アン・ハサウェイ 映画好きが推すイイ俳優ランキング【海外40代編】総合

今回は、海外40代(1975年から1984生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集部の独断で80名選抜し、正式部員の皆さんに投票していただきました。今回はどんな結果になったのでしょうか?

映画『ザ・バイクライダーズ』オースティン・バトラー ザ・バイクライダーズ【レビュー】

“バイクライダー=バイク乗り”とは、どんな人物をいうのでしょうか…

Netflix映画『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』マイケル・ジョーダン 心が弾む!バスケットボール映画特集

バスケットボール人気が出てきているのを感じる昨今。…今回は、バスケットボールにちなんだ作品をズラリとご紹介します。

映画『リュミエール!リュミエール!』 リュミエール!リュミエール!【レビュー】

映画の始まりが述べられる際、トーマス・エジソンと、リュミエール兄弟(ルイとオーギュスト)の名前がよく挙がります…

映画『デューン 砂の惑星PART2』ゼンデイヤ ゼンデイヤ【ギャラリー/出演作一覧】

1996年9月1日生まれ。アメリカ出身。

映画『チネチッタで会いましょう』ナンニ・モレッティ/マチュー・アマルリック チネチッタで会いましょう【レビュー】

タイトルに入っている“チネチッタ”とは…

Netflixドラマ『さよならのつづき』有村架純/坂口健太郎 ポッドキャスト【だからワタシ達は映画が好き22】2024年11月後半「気になる映画とオススメ映画」

今回は、2024年11月後半に劇場公開される邦画、洋画、Netflixの最新ドラマについてしゃべっています。

映画『Back to Black エイミーのすべて』マリサ・アベラ Back to Black エイミーのすべて【レビュー】

類稀な才能を持つ歌姫エイミー・ワインハウスは、2011年7月、27歳の若さで逝去…

映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』川栄李奈さんインタビュー 『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』川栄李奈さんインタビュー

真面目な公務員と天才詐欺師チームが脱税王との一大バトルを繰り広げるクライムエンタテインメント『アン…

映画『ドリーム・シナリオ』ニコラス・ケイジ ドリーム・シナリオ【レビュー】

ニコラス・ケイジ主演、『ミッドサマー』のアリ・アスターとA24が製作、さらに監督と脚本は『シック・オブ・マイセルフ』のクリストファー・ボルグリと聞けば、観ないわけには…

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『マイ・インターン』アン・ハサウェイ 映画好きが推すイイ俳優ランキング【海外40代編】総合

今回は、海外40代(1975年から1984生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集部の独断で80名選抜し、正式部員の皆さんに投票していただきました。今回はどんな結果になったのでしょうか?

映画『淪落の人』アンソニー・ウォン/クリセル・コンサンジ 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.2

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』ムロツヨシ 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内40代編】個性部門

個性豊かな俳優が揃うなか、今回はどの俳優が上位にランクインしたのでしょうか?

REVIEW

  1. 映画『ザ・バイクライダーズ』オースティン・バトラー
  2. 映画『リュミエール!リュミエール!』
  3. 映画『チネチッタで会いましょう』ナンニ・モレッティ/マチュー・アマルリック
  4. 映画『Back to Black エイミーのすべて』マリサ・アベラ
  5. 映画『ドリーム・シナリオ』ニコラス・ケイジ

PRESENT

  1. 映画『バグダッド・カフェ 4Kレストア』マリアンネ・ゼーゲブレヒト/CCH・パウンダー
  2. 映画『型破りな教室』エウヘニオ・デルベス
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP