REVIEW
トニー・レオンとアンディ・ラウが“インファナル・アフェア”シリーズ以来20年ぶりに共演を果たしたと聞けば、観ないわけにはいきません。さらに本作では“インファナル・アフェア”シリーズ3部作の脚本を手掛けたフェリックス・チョンが、監督と脚本を務めています。
イギリスによる植民地時代が終わろうとしている香港にやってきたチン・ヤッイン(トニー・レオン)は、ひょんなことから不動産売買の交渉に関わります。その際の悪知恵を活かし、チンは大きな財産を築いていきます。一方、ICAC(汚職対策独立委員会)の捜査官ラウ・カイユン(アンディ・ラウ)は、数々の汚職にチンが関わっていることを察知し捜査に執念を燃やします。
本作は1960年代から90年代の香港を舞台に描かれており、当時の香港を再現するためVFXが駆使され、製作費は70億円を超えるといわれています(映画公式サイト)。大富豪となったチンの財力や影響力を表現する豪華な建物も印象的に映ります。
チンが財を築いたカラクリには株式が絡んでいるので、金融に関心がある方も大いに楽しめます。逆に金融と聞くと苦手意識を持つ方がいるかもしれませんが、株式の仕組みがわからなくても、騙しの手口がざっくりと理解できれば、ストーリーについていけます。
トニー・レオンとアンディ・ラウがそれぞれのキャラクターの約30年の半生を演じているわけですが、若い頃のキャラクターを演じていても全く違和感がなく、お2人とももう60代とは思えず、カッコイイです。両者の掛け合いのシーンもたっぷりあって、贅沢な作品となっています。活気のある香港の空気感も合わせてお楽しみください。
デート向き映画判定
メインストリームではないものの、ロマンスもちらっと描かれています。そして、豪華絢爛な建物が多く出てくるので、観ているだけでも贅沢な時間を味わえます。映画で観る風景そのものはもう観られないとはいえ、香港に行ってみたくなるので、旅行の計画を立てようとしているカップルは参考に観てみるのもアリではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定
株取引がストーリーの要になっているので、本作を観ると少し興味が湧く方もいそうです。チンの稼ぎ方は悪いお手本として観つつ、株取引の仕組みを勉強する入口として観るのもアリでしょう。親子で観て、一緒にお金の勉強をするきっかけにするのも良さそうです。
『ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件』
2025年1月24日より全国公開
カルチュア・パブリッシャーズ
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2025年1月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。