夢を諦めかけた登場人物達が出会い、ぶつかりながらも寄り添っていく姿が静かに展開していく爽やかな作品でした。台詞の数は全編を通してそんなに多くないのですが、その分情景とピアノ音楽で伝わってくる部分が大きく、だからこそ作品全体の美しさが際立っています。
ジェイ・ウェストが演じた主人公は、髪の毛がモサモサで小汚いTシャツを着ていて、始めは性格もやさぐれた感じでイマイチな男に見えたのですが(笑)、ある女性と出会い、支えていく姿にだんだんと男気を感じ、観終わる頃には「何かカッコ良い!」と思わせる不思議な魅力がありました。
物語としては夢、恋愛、友情の話で、それぞれのキャラクターに悩みがあるので、誰かしらに共感しながら観られると思います。現代社会で生活していて、歯痒い思いをしていたり、ちょっと立ち止まりたくなっている方必見です!ぜひ本作で癒やされて、1歩踏み出す勇気をもらってください。
恋愛パートもありますが、がっつり恋愛映画というより、いろいろな悩みを抱えた人物達の群像劇なので、どんなカップルにもオススメです。ダンテ・カーヴァーが演じた人物は、なかなかしっくりくる女性を見つけられない男性で、主人公からモテテクを教わる場面もあるのですが、果たしてそれが本当に有効なのか、観賞後に相手と話し合ってもおもしろそうです。フリーの方もぜひ参考に!
台詞が少なく情景から展開を読み取る必要性があり、キッズには「?」が多いかも知れないので、中学生以上の人にオススメです。夢を諦めかけたキャラクターが登場するので、今まさに夢を追いかけているティーン世代にも敢えて観て欲しいなと思います。夢を追いかけているなかで、やっぱり挫折しそうになったり、失敗する時もありますが、そういう時にどうやってまた夢に向かっていくのか、この作品を通してぜひそのヒントを探ってみてください
『good people』
2019年12月7日より全国順次公開
NexTone、ティ・ジョイ
公式サイト
TEXT by Shamy
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