メインキャストは柄本佑と、瀧内公美だけ、R-18ってどんなストーリーなんだろうと思ってしまう人もいるかも知れませんが、ベースは日常的なドラマです。性描写が多く、大胆なシーンも堂々と演じていて、2人の役者の潔さに好感が持てると同時に、濡れ場は濡れ場でもその時のキャラクターの心情によってセクシーに見える時もあれば、もはやスポーツ感覚で交わっているようにも見える時があり、そういった演技、演出にも注目して欲しいと思います。また、性欲に身を任せて何度も求め合う2人のシーンの意味は、2人の関係の裏にある真相と、なぜ簡単にいかないのかという理由にジワジワと繋がっていく展開が見どころで、2人の人間を引き寄せるものにはいろいろな形があるのだなと興味深く思えるはずです。
ベテランカップルは大丈夫かも知れませんが、性描写が満載なので、デートで観ると気まずいと思います。ヌードも多く、あっけらかんとはしていますが、交際初期のデートだとほぼずっと照れくさいのではないでしょうか。観ているうちにだんだん平気になってくる可能性はありますが、観終わった後にどうコメントして良いのかなどいろいろと余計なことを考えながら観ることになりそうです。1人で観るか、仲の良い友達と観るのが無難です。
R-18なので、キッズやティーンの皆さんはほぼ観られません。18歳になってから観てください…というか、大人になって1,2度恋愛を経験してから観るほうが、キャラクターの心情をよりリアルに理解できるように思います。
『火口のふたり』
2019年8月23日より全国公開
R-18+
ファントム・フィルム
公式サイト
©2019「火口のふたり」製作委員会
TEXT by Myson