死んだ者は49日間のうちに、使者と共に7つの地獄を旅して、殺人、怠惰、ウソ、不義、裏切り、暴力、天倫という7つの罪状すべてを晴らせば、現世に生まれ変われるという設定で、タイトルからも宗教色を強く感じさせるのですが、意外にもアクション、SF、ダークファンタジーの要素がふんだんに詰まったエンタテインメント超大作に仕上がっています。そして、設定や世界観は、日本人にも身近に感じられるので、物語にもすんなり入っていけます。
本作は2部構成で描かれるうちの第一章で、母思いの心優しき青年が仕事中に亡くなり、7つの地獄を巡りながら、現世でやり残したことを成し遂げようとする姿が描かれています。その親子のストーリーはとてもエモーショナルで、涙腺を刺激する結末も含めて、韓国での大ヒットも納得です。使者達もすごくカッコ良く描かれていて、キャラクター設定も上手。期待を大きく上回る出来栄えで、第一章だけでも満足できるのですが、第一章で何気なく観ていたことが、第二章の重要な伏線になっていて、第二章まで観ないともったいない構成になっています。ぜひ2作合わせてご覧ください。
ラブストーリーの要素はなく、ロマンチックなムードにはなりづらいと思いますが、心温まるストーリーなので、観終わった後はお互いに優しい気持ちになれるはずです。地獄が舞台なのに、なぜ心温まるのかは観てのお楽しみに!宗教色が強そうに見えるかも知れませんが、誰にでも共感できるストーリーであり、エンタテインメント性が高いので、デートで観るのもオススメです。
アクションシーンに迫力があり、使者達もすごく強くてカッコ良いので、キッズやティーンの皆さんが観ても楽しめると思います。140分と上映時間が長いので、キッズは集中力が持つかどうかですが、テンポ良く物語が進んでいくし、地獄が舞台になっているだけあって、見た目にも好奇心をくすぐられるので飽きないはずです。韓国で人気のウェブコミックが原作となっている点でも若い人にウケる内容だと思います。
『神と共に 第一章:罪と罰』
2019年5月24日より全国公開
ツイン
公式サイト
© 2019 LOTTE ENTERTAINMENT & DEXTER STUDIOS All Rights Reserved.
TEXT by Myson