REVIEW
広瀬すず、杉咲花、清原果耶がトリプル主演を務める本作は、『花束みたいな恋をした』の脚本を手掛けた坂元裕二と、土井裕泰監督が再タッグを組んだ作品です。『片思い世界』というタイトルからして独特で、どういう意味なのか気になりますよね。観てみると、まさに“片思い世界”といえる設定でありつつ、ネタバレを避けるとなると、内容にはほぼ触れられません(笑)。先日、行われた舞台挨拶で、ネタバレしないようPRをされていたのも納得です。

ただ、ネタバレに関係なくいえる点として、観る前に秘密にされている設定は、序盤で明らかにされるため、終始謎を解いていくスタンスで観るタイプの映画とは異なります。また、“片思い”と聞くとラブストーリーをイメージされるかもしれませんが、さまざまな人の立場で“片思い”が描かれる点で、テーマは恋愛に限りません。


各々の“片思い”の背景には、愛情もあれば、複雑な感情もあります。意外にスリリングでシリアスな要素が多く含まれる点で、良い意味で観る前の予想を裏切られ、意外性を楽しめるでしょう。ある出来事を発端に何らかの繋がりを持つ複数のキャラクターの感情が入り乱れる分、観ているこちらの感情もかなり揺さぶられます。私は何度か涙腺が崩壊しました。

3人の主人公の衣装や、住む家のインテリアがすごく可愛い点も見どころです。ストーリーが展開していくと、ただ可愛いだけではない特別な意味にも気づけると思います。かなり独特な世界観を作っている背景は、彼女達の境遇に繋がっていると考えられます。そうしたディテールにも注目してお楽しみください。
デート向き映画判定

キービジュアルは穏やかで温かな印象があるものの、観てみると意外に緊張感のあるシーンが複数出てくるので、鑑賞中は各々集中して観ることになりそうです。ただ、最終的には温かい気持ちになれて、大切な人の存在の尊さを実感させられるので、デートで観るのも良いと思います。
キッズ&ティーン向き映画判定

3人の主人公は幼馴染みでずっと一緒に育ち、姉妹のように仲良く暮らしています。そんな3人の仲睦まじい姿には多くの方が共感できるでしょう。主人公達は皆さんと近い世代なので、生活の風景は身近に感じられると思います。お互いを思い合い、大切にする様子も観ていて和みます。ぜひ友達同士で観て欲しいし、きょうだいで観るのもアリでしょう。

『片思い世界』
2025年4月4日より全国公開
東京テアトル、リトルモア
公式サイト
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© 2025『片思い世界』製作委員会
TEXT by Myson
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情報は2025年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。
