ノオミ・ラパスが演じる主人公の言動や緊張感溢れる展開にハラハラし、97分があっという間に感じます。ノオミ・ラパスは、本作の脚本を読み「これこそ私が探していた映画!」と出演を快諾したそうで、主演と製作を兼任しています。劇中ではその意気込みが感じられる見事な演技を披露しており、観ていてとても惹きつけられます。
物語の舞台は1950年代のアメリカ郊外の街で、ある日主人公のマヤ(ノオミ・ラパス)が男性(ジョエル・キナマン)を見かけるところから始まります。最初はどこにでもいる普通の主婦のように見えるマヤですが、その後の彼女の行動には驚きの連続です。また、彼女の言動が真実か妄想かわからないのもポイントで、観客は夫のルイス(クリス・メッシーナ)と同じ視点で混乱させられます。
また、夫婦の信頼関係が問われていく展開も秀逸で、愛する人を疑いたくないのに疑ってしまう夫の複雑な心情にはとても共感できます。マヤが一体どんな秘密を隠しているのかは本編をご覧いただくとして、真実がどこにあるのか自分なりに考察しながら観て欲しいと思います。
ムードを盛り上げるタイプの作品ではありませんが、映画好きのカップルなら緊張感のある展開にハラハラしながら楽しめるのではないでしょうか。本作ではマヤが夫に大きな秘密を隠していますが、夫婦関係に亀裂が入りそうな場面もあるので、秘密はできるだけ持たないことが1番だなと改めて感じます。もしどうしても言えないことがある場合は、本作の夫婦を参考にするのもアリかもしれません。
キッズの場合はせめて中学生くらいになってから観たほうがマヤの心情をより理解できると思います。ティーンの場合は、登場人物それぞれの考えや立場を想像しながら観ると、本作の人間ドラマの複雑さを一層感じられます。皆さんもマヤの言動には混乱しそうですが、冷静な目で観て真実を見極めてください。
『マヤの秘密』
2022年2月18日より全国順次公開
STAR CHANNEL MOVIES
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TEXT by Shamy