REVIEW

MANRIKI

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『MANRIKI』斎藤工

映画だからとわかっていても、万力でギューッとするシーンが生々しくて痛さが伝わってきます。そして、ホラーなところはガッツリホラーで、可笑しなところは可笑しくて、笑いと恐怖が絶妙なバランスで描かれています。本作は、原作、脚本をお笑い芸人の永野が担当(出演もしています)、とある人気お笑い番組でユーモアのセンスを証明した斎藤工が主演というところで、2人の強みがとても活きているのだと感じます。女性の小顔願望、若さ、美しさへの執着に疑問を呈するストーリーで、女性目線では痛いところを突かれた感覚になるでしょう。個人的にパチンコ屋のシーンから登場する女性がいろんな意味ですごく怖かったのですが、女性だからこそこれを怖いと思うんじゃないかと、えもいわれぬ感覚に陥りました。それにしても世の中にはこういう風に見られているんだなと客観視できる部分もあるので、自分を見つめ直すきっかけ、付き合う相手(友達、恋人含め全般)を見直すきっかけにするのが良さそうです(笑)。

デート向き映画判定
映画『MANRIKI』斎藤工/SWAY

結構グロいシーンが多いので、デートで観るのには不向きでしょう。斎藤工が演じる男性と、小顔になりたい女性のやり取りがとても奇妙で滑稽で恐ろしいのですが、男が酷いのか、女が酷いのか、冷静に観られるので、1人でじっくり観るか、仲の良い友達と観て、自分にも当てはまる点があれば今後に活かすも良し、間違った相手と付き合っていると気付いたら別れるも良しという感じです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『MANRIKI』永野/金子ノブアキ

R-15なので15歳未満の人は観られません。可愛くなることに夢中な思春期のティーンの皆さんにとって衝撃的な内容で、ブラックコメディといえども、怖いシーンもいくつか出てきます。ホラー的なシーンに免疫がない人はどこまで耐えられるかわかりませんが、皮肉な描写が理解できる人には笑えるはず。本作から感じるメッセージには、「そうは言われてもね〜」と思うかも知れませんが、これを機に自分の持つ「美しさ」の概念を見つめ直してみると、もっと素敵な大人になれるかも知れません。

映画『MANRIKI』斎藤工

『MANRIKI』
2019年11月29日より全国順次公開
R-15+
HIGH BROW CINEMA、東映ビデオ
公式サイト

©2019 MANRIKI Film Partners

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『デューン 砂の惑星PART2』ゼンデイヤ ゼンデイヤ【ギャラリー/出演作一覧】

1996年9月1日生まれ。アメリカ出身。

映画『チネチッタで会いましょう』ナンニ・モレッティ/マチュー・アマルリック チネチッタで会いましょう【レビュー】

タイトルに入っている“チネチッタ”とは…

Netflixドラマ『さよならのつづき』有村架純/坂口健太郎 ポッドキャスト【だからワタシ達は映画が好き22】2024年11月後半「気になる映画とオススメ映画」

今回は、2024年11月後半に劇場公開される邦画、洋画、Netflixの最新ドラマについてしゃべっています。

映画『Back to Black エイミーのすべて』マリサ・アベラ Back to Black エイミーのすべて【レビュー】

類稀な才能を持つ歌姫エイミー・ワインハウスは、2011年7月、27歳の若さで逝去…

映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』川栄李奈さんインタビュー 『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』川栄李奈さんインタビュー

真面目な公務員と天才詐欺師チームが脱税王との一大バトルを繰り広げるクライムエンタテインメント『アン…

映画『ドリーム・シナリオ』ニコラス・ケイジ ドリーム・シナリオ【レビュー】

ニコラス・ケイジ主演、『ミッドサマー』のアリ・アスターとA24が製作、さらに監督と脚本は『シック・オブ・マイセルフ』のクリストファー・ボルグリと聞けば、観ないわけには…

映画『海の沈黙』菅野恵さんインタビュー 『海の沈黙』菅野恵さんインタビュー

今回は『海の沈黙』であざみ役を演じ、これまでも倉本聰作品に出演してきた菅野恵さんにお話を伺いました。本作で映画初出演を飾った感想や倉本聰作品の魅力について直撃!

映画『六人の嘘つきな大学生』浜辺美波/赤楚衛二/佐野勇斗/山下美月/倉悠貴/西垣匠 六人の嘘つきな大学生【レビュー】

大人になると、新卒の就活なんて、通過点に過ぎないし…

映画『トラップ』ジョシュ・ハートネット ジョシュ・ハートネット【ギャラリー/出演作一覧】

1978年7月21日生まれ。アメリカ、ミネソタ州出身。

映画『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』ブレイク・ライブリー ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US【レビュー】

「ふたりで終わらせる」というタイトルがすごく…

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『淪落の人』アンソニー・ウォン/クリセル・コンサンジ 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.2

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』ムロツヨシ 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内40代編】個性部門

個性豊かな俳優が揃うなか、今回はどの俳優が上位にランクインしたのでしょうか?

映画『あまろっく』江口のりこ 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内40代編】演技力部門

40代はベテラン揃いなので甲乙つけがたいなか、どんな結果になったのでしょうか。すでに発表済みの総合や雰囲気部門のランキングとぜひ比較しながらご覧ください。

REVIEW

  1. 映画『チネチッタで会いましょう』ナンニ・モレッティ/マチュー・アマルリック
  2. 映画『Back to Black エイミーのすべて』マリサ・アベラ
  3. 映画『ドリーム・シナリオ』ニコラス・ケイジ
  4. 映画『六人の嘘つきな大学生』浜辺美波/赤楚衛二/佐野勇斗/山下美月/倉悠貴/西垣匠
  5. 映画『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』ブレイク・ライブリー

PRESENT

  1. 映画『バグダッド・カフェ 4Kレストア』マリアンネ・ゼーゲブレヒト/CCH・パウンダー
  2. 映画『型破りな教室』エウヘニオ・デルベス
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP