こういう王道のラブストーリーって、安心して観られるのが良いですよね。そしてなぜかたまに補給したくなるジャンルでもあります(笑)。本作で主演を務めるジェニファー・ロペスは、現実世界と同じく役の上でもスーパースターなので、歌って踊るライブシーンが存分に観られるのも嬉しいです。そういえばこのレビューを書いている2022年4月、ジェニファー・ロペスとベン・アフレックが2度目の婚約を発表したというニュースがあり、本作も結婚がテーマなので、観客の皆さんはハッピーを2倍に感じられるのではないでしょうか。
そんな本作のストーリーはというと、前半はジェニファー・ロペスが演じるキャットが傷心するところから始まります。それがきっかけで周囲が度肝を抜くほどの“やけくそ”を展開します(笑)。この展開は正直「なんぼなんでも、それは…」とツッコミを入れたくなりますが、そこはハリウッド産の王道ラブストーリーの魅力ともいえるところで、その後の展開に期待していただければと思います。
また本作はこれまでの世の中の結婚観に物申す的な要素もチラッと出てきます。劇中ではキャットとバスティアン(アルーマ)が歌う“マリー・ミー”という曲が物語の鍵を握っているのですが、その歌詞に気になるワードがありました。最初の段階では気にならないかもしれませんが、ラストで聞くと「ムムム」と感じる部分があるので、歌詞にも注目して聞いてみてください。
一見すごくデート向きなんですが、関係がこじれる部分も描いているので、今交際している相手との関係がどんな状況かに寄ると思います。内心「この人と付き合っていて良いのだろうか」と思っている方はデートでは観ずに1人で観るか、腹を割って話せる友達と観るほうが良いでしょう。
キッズの皆さんはオーウェン・ウィルソンが演じる数学教師の娘の目線で観られると思います。もしも自分のお父さんがスーパースターと結婚するかもしれないとなったら、考えるだけでおもしろいですよね。ティーンの皆さんは恋愛での失敗も経験し始めるお年頃なので、キャットの目線でリアルにいろいろと考えながら、自分の恋愛観を見つめるきっかけにできるでしょう。
『マリー・ミー』
2022年4月22日より全国公開
東宝東和
公式サイト
© 2021 Universal Pictures
TEXT by Myson
- イイ俳優セレクション/オーウェン・ウィルソン
- イイ俳優セレクション/サラ・シルバーマン(後日UP)
- イイ俳優セレクション/ジェニファー・ロペス
- イイ俳優セレクション/ジョン・ブラッドリー(後日UP)