警察学校卒業式の夜に、自らの過失で交通事故に遭い、失明してしまった主人公(吉岡里帆)が、ある日路上で耳にした助けを求める少女の声をもとに、事件の可能性を感じて奔走する物語。目が見える者は目に頼ってしまうからこそ見落としてしまうわずかな犯人の痕跡が、伏線として巧みに入れられていて、主人公が元警察官としての勘を働かせ、聴覚、嗅覚などを頼りに、真相に近づいていく展開は、二転三転するおもしろさがあり、129分という上映時間もあっという間です。また、少女を必死で救おうとする主人公の真っ直ぐな心と、盲導犬の活躍にもウルッとさせられ、ドラマとサスペンスのバランスが絶妙です。良い意味で、ストーリーはR指定が付くくらいにパンチがあり、最後の駆け引きは爽快感と充実感が味わえますよ。ネタバレ厳禁の作品なので、早めに観ることをオススメします。
R指定が付いており、それなりにショッキングなシーンがあります。なので、初デートやまだ相手の好みがわからないうちは、敢えてオススメはしません。映画を観慣れているカップルなら、観終わった後にどこで真相に気付いたかなど、会話も弾みそうなので、ぜひ観て頂ければと思います。ラブストーリー的な気まずさはないので、その辺りは心配無用です。
R-15なので、15歳以上の人しか観られません。上映時間は129分とやや長めですが、展開が早く、最初から最後まで引き込まれる内容です。高杉真宙が演じる高校生をはじめ、ティーンのキャラクターも出てくるし、ティーン世代に関係する問題が扱われている点で、身近に思えるポイントがあると思います。エンタテインメントとして楽しむのはもちろん、本作を観ると少し防犯意識も高まると思います。
『見えない目撃者』
2019年9月20日より全国公開
R-15+
東映
公式サイト
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TEXT by Myson