こんなに野性味溢れる作品だとは思っておらず、またこんなにヘビーな話だとは思っておらず、良い意味で観るだけでもエネルギーをむちゃくちゃ消費しました。究極のラブストーリーと言えると同時に、女子目線で観ると、いろいろもの申したいところがあり、賛否両論分かれるのではないかと思います。靖子の存在によって宮本が男として成長していく物語ということは誰もがわかるはずですが、宮本は熱い男で愛が深いと好意的に捉えるか、男の押しつけに思うか、観る人の視点に寄る部分が多いのも本作の魅力だと思います。個人的に映画としてこういう作品は好きですが、結局女性の忍耐力、包容力の話ではないかと感じて、観終わった後にスッキリしたかというと、そうでもありません(笑)。むしろ、悶々とさせられるというか、結局愛って全部こういうことも含めるってことかなと、希望と絶望が混在した気持ちになります。という具合に私は観ましたが、ぜひ他の方達の意見、感想を聞いてみたくなる作品です。「ギョエッ!」となるバイオレンスシーンもいくつかあり、女性には苦痛極まりないシーンがあるので、その辺りは覚悟してご覧ください。
前半濃厚なラブシーンがあり、何度か出てくるバイオレンスシーンはかなり激しく、女性が観て辛いシーンもあるので、デートでは観ないほうが良いと思います。「この男の愛は深いのかも知れないが、これで良いのだろうか?」と考えさせらる内容なので、女性はじっくり1人で観るか、同性の友達と観るほうが、鑑賞後にいろいろ語れるので楽しめると思います。
R-15ですが、15歳以上のティーンにもまだ刺激が強いと思うので、もう少し大人になってから観ても良いのではないかと思います。やられっぱなしで終わらない宮本の闘魂は見習いたい部分もありますが、状況が状況だけに、この方法で良いのかというのが難しいところ。宮本自身の思いだけではなく、そこに絡んでくる大切な人のことも考えなくてはいけない状況ですが、あなたならどうするか考えながら観てください。
『宮本から君へ』
2019年9月27日より全国公開
R-15+
スターサンズ、KADOKAWA
公式サイト
© 2019「宮本から君へ」製作委員会
TEXT by Myson