『ウィッチ』『ライトハウス』のロバート・エガース監督作ということで、良い意味でクセのある作品だと期待する方も多いのではないでしょうか。本作は、その期待に応えてくれる作品です。また、本作の主演をアレクサンダー・スカルスガルドが務めており、ロバート・エガース監督としては初のアクション映画に挑戦しています。アレクサンダー・スカルスガルドがムッキムキな身体でワイルドなキャラクターを体現しているので、それだけでも迫力満点です。
映画公式サイトによると、本作は「スカンジナビアの神話やアイスランドの英雄物語、ヴァイキング伝説をベースにした復讐譚」とされていて、復讐譚のドロドロとした人間ドラマが見どころの1つとなっています。英雄伝の要素もある点で美談かなと思いきや、クライマックスでは驚きの展開があります。その“いじわるな”展開にこそ、ロバート・エガース監督作の魅力があり、良い意味で観た後に悶々としたものを残してくれます。
キャストも、主演のアレクサンダー・スカルスガルドのほか、ニコール・キッドマン、クレス・バング、アニャ・テイラー=ジョイ、イーサン・ホーク、ビョーク、ウィレム・デフォーと超豪華。でも、ビョークは見た目でわかりづらいので、予めどの役柄を演じているのか映画公式サイトを見て知っておいたほうが良いかもしれません。運命を翻弄された人間の葛藤をぜひご覧ください。
痛々しいシーン、気味の悪いシーンが出てくる復讐劇なので、デート向きというには微妙です。ただ、カップルとして共通した価値観を確かめる展開が出てくる点では、デートで観て感想を述べ合うのも良さそうです。エロチックなシーンも少し出てくるので、初デートには向かないかもしれません。
大人と一緒なら小学生以下でも観られますが、内容的に大人向けで、過激なシーンもあるので、大きくなって興味が湧いてから観るほうが良いでしょう。神話の要素も見どころの1つとなっているので、文学が好きな人はいろいろな神話を読んだり、神話的な映画を観てから本作を観ると、共通点などもわかって、一層興味深く観られると思います。
『ノースマン 導かれし復讐者』
2023年1月20日より全国公開
PG-12
パルコ、ユニバーサル映画
公式サイト
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TEXT by Myson
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