REVIEW
本作は、『こちらあみ子』で監督デビューし、第27回新藤兼人賞金賞をはじめとする賞を多数受賞した森井勇佑監督の2作目となる作品です。
清掃員の中井のり子(綾瀬はるか)は、人と最低限のコミュニケーションしか取りません。そんなのり子はある日、清掃の仕事で訪れた病院で、入院患者の理映子(市川実日子)から、離れて暮らす娘を連れてきて欲しいと依頼されます。そこから突如、のり子は旅に出かけます。
何が起こるかということは本編で観ていただくとして、ほぼ着の身着のままで、鳥取から姫路へ向かったのり子と、再び鳥取に戻ってきたのり子で、物理的に持っているものはほとんど変わらないものの、心の中は全く違っているのがわかります。のり子は感情をあまり出さないため、他人に無関心だと思われがちでありながら、分け隔てなく人に接する姿から、ピュアな人柄が伝わってきます。それは、ハル(大沢一菜)も同じです。2人の様子や、他者が加わった時の様子を見ていると、2人のように自然体にいることが難しい世の中になったのかなとふと思います。でも、本作を観ると、心を少しフラットに戻せるような気がします。
デート向き映画判定
デートで観て気まずくなるような展開はないので、2人とも興味があれば一緒に観るのもありでしょう。独特な世界観で描かれているので、作品の好みが合えば、2人の相性も良いということかもしれません。美しい景色が映るので、気になったら調べてみて、国内旅行の計画を立てるのも良さそうです。
キッズ&ティーン向き映画判定
長い道をただただ歩くだけで、いろいろな冒険が待っています。皆さんはハルの視点で、旅をしている気分を味わえると思います。本作を観て、デジタルなものに囲まれている日常から離れて、大自然の中で野生的に過ごす日々を擬似体験してみてはどうでしょうか。
『ルート29』
2024年11月8日より全国公開
東京テアトル、リトルモア
公式サイト
©︎2024「ルート29」製作委員会
TEXT by Myson
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情報は2024年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。
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