REVIEW
「えぇぇ!!そんなことできるんですか??」という規格外のスケール、ストーリーで描かれる本作は、「三体」でヒューゴー賞(最も歴史のあるSF・ファンタジー文学賞とされる)を受賞したリウ・ツーシンの同名短編小説を映画化した作品です。と、ここでさらに「こんなに壮大なスケールの物語でありながら、原作は短編小説なの!?」と驚いてしまいます。ちなみに原作者のリウ・ツーシンは本作で製作総指揮も務めています。
“そんなことあるんですか”ではなく、“そんなことできるんですか”と表現したのにもワケがあります。これまでもさまざまなSF映画で宇宙規模で起こる地球の危機が描かれてきました。それぞれの作品で“当然ながら”地球の危機を回避してきたわけですが、本作で繰り出される地球救済対策が飛び抜けてぶっ飛んでいるんです。どうしても、ちらっとリアリティを求めそうになる気持ちが沸き上がりつつ、ここまでぶっ飛んでいるともう気にしなくなりますね(笑)。ただ、ぶっ飛んでいる半面、リアルな映像と迫力によって現実味、臨場感を得られるからこそ、ハラハラドキドキを楽しめます。
そして、本作には今世界中で山積みにされた問題が一挙に描かれていて、複雑に絡み合っています。人間は科学技術を発展させ、さまざまな文明を開花させる度に、その開発によって生み出されるデメリットにも脅かされてきました。ただ、結局その技術を良いことに使うのも悪いことに使うのも人間次第というシンプルなテーマが、本作ではパワフルな表現で描かれています。
本作は既に世界興収約6億米ドル(映画公式サイトより)を叩き出し、シリーズ3作目まで製作が決まっているようです。このスケールはぜひ大きなスクリーンでご堪能ください。
デート向き映画判定
後半は恋愛どころではなくなる宇宙規模での問題解決がメインで描かれつつ、ラブロマンスの要素があり、何よりエンタテインメント性が抜群な超大作なのでデートで観るのもオススメです。3時間弱という長さなので、映画をメインメニューにしたデートのスケジュールを組むと良いですね。
キッズ&ティーン向き映画判定
冒頭からワクワクさせられる、ものすごいエレベーターが登場したり、好奇心をくすぐられるシーンがあります。子どもキャラもキーパーソンとして登場するので、いろいろな視点で観られると思います。上映時間が3時間弱なので、集中力に自信がある人はトライしてみてはどうでしょうか。
『流転の地球 -太陽系脱出計画-』
2024年3月22日より全国公開
ツイン
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2024年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。