裏社会の権力争い、その鍵を握る強盗計画、警察の捜査という3つの軸でストーリーが展開。今回プラバースはビックリするくらいチャラい捜査官を演じていますが、それだけで終わるはずがありません。真相は映画本編を観てのお楽しみということにしますが、そういった強烈なインパクトを放つ要素に目がいっているうちに、本作の術中にハマるのが心地良いんです。最近のインド映画は歌って踊るシーンが少なくなったり、全くなかったりしますが、本作はしっかりPV風のシーンが入ってます。「もうこのシーンの舞台、ストーリー関係ないやん!」みたいな伸び伸びと作られた歌のシーンも印象的で、逆に新鮮で笑いを誘います。それにしても、こういった歌のシーンの時のプラバースのドヤ顔がスゴい(笑)。あ、キメ顔かな(笑)。とにかく、そんなチャーミングな一面を随所に入れつつ、終盤は緊張感たっぷり、アクションガッツリのシーンが待ち受けています。最後には「マジか!」となり、いろいろな要素が楽しめますよ。
見応えのあるアクション、カラクリ満載のストーリーと、老若男女問わず楽しめるストーリーで、ラブロマンスもあるのでデートにもピッタリです。上映時間は長めですが、テンポ良く展開するので気にならないはず。逆に「恋愛の展開が早すぎねえか?」と思う人もいそうですが、劇中の男女につられてムーディになっちゃってください。
激しいアクションも出てきて、ちょっと痛々しいシーンもあるので、キッズには上映時間的な部分も含めハードかなと思いますが、中学生以上なら存分に楽しめるでしょう。ティーンの皆さんがインド映画にどれだけ精通しているかわかりませんが、ミュージカルじゃないのに急に歌い出したり、それがしかもPV風だったり、逆に斬新に思える部分もあるのではないでしょうか。いろいろな映画ジャンルを開拓中の人は観てみてください。
『サーホー』
2020年3月27日より全国公開
ツイン
公式サイト
TEXT by Myson