REVIEW
累計発行部数3000万部を超える本宮ひろ志による「サラリーマン金太郎」は、これまでに高橋克典、永井大を主演に、ドラマ化及び映画化されています。そして、この度、鈴木伸之が主人公、矢島金太郎を演じ、【暁】編、【魁】編の2部作として映画化されました。原作漫画の連載が始まったのは1994年のようですが、本作では現代に設定を置き換えられています。
青森県でマグロ漁師をしていた矢島金太郎(鈴木伸之)は、ヤマト建設会長の大和守之助(榎木孝明)が海で遭難しているところに遭遇し救助します。この出会いがきっかけで、金太郎は幼い一人息子を連れて東京に出てサラリーマンをやることに。でも、サラリーマンを一度も経験したことがなく、パソコンも触ったことがない金太郎は簡単な事務作業をするのも一苦労。それでも与えられた仕事に懸命に取り組む金太郎の姿を見て、周囲は少しずつ変化していきます。
曲がったことが大嫌いで、相手の身分に関係なくズバッと本音をいう姿は観ていて爽快です。「サラリーマン金太郎」の原作を読んだことがなく、映像化作品を観るのが初めてでも、金太郎の魅力は一目瞭然です。問題を回避するための策として現代的な設定は出てくるものの、金太郎自身は人と人との繋がりを頼りに力を発揮するので、今の時代では逆に新鮮に見えます。
サラリーマンという立場を客観的に見られるストーリーになっているので、特に大きな組織で働いている方は普段惰性でやり過ごしている不満はやっぱり気のせいではないと実感するかもしれません。とはいえ、本当に行動を起こすとなると現実的にはハードルが高いという方も多いからこそ、本作はストレス解消になるのだなと思います。
デート向き映画判定
金太郎はモテモテですが、恋愛にも一途さが見えて好感が持てます。とはいえ、ラブストーリーは本筋ではあまり出てこないので、逆にデートでも気楽に観られるでしょう。原作漫画を読んだことはなくても、タイトルを聞いたことがある方も多そうなので、誘い易いのではないでしょうか。2部作ですが本作だけで一旦完結するするので試しに観てみて、気に入ったら続編の【魁】編も一緒に観る約束をすると良いですね。
キッズ&ティーン向き映画判定
サラリーマンのお話ですが、設定がわかりやすく、老若男女問わず誰しも何かしらの組織に属していると考えると、若い皆さんも感覚的に理解できると思います。金太郎は誰に対しても偏見を持たず、本音でぶつかり合い、人間関係を築いていきます。その姿は良いお手本になるでしょう。金太郎がお父さんだったらと想像しながら観るのも楽しいかもしれません。
『サラリーマン金太郎 【暁】編』
2025年1月10日より全国公開
ライツキューブ、ティ・ジョイ
公式サイト
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©本宮ひろ志/集英社©2025映画『サラリーマン金太郎』製作委員会
TEXT by Myson
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情報は2025年1月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。