女子校を卒業して10 年が経ち、母校の廃校をきっかけに再会することになった美玲(桜井玲香)、まりりん(岡崎紗絵)、アンディ(三戸なつめ)の3人は、母校に忍び込み、当時隠したタイムカプセルを探します。しかし、結局タイムカプセルは見つからず、また週末に集まる約束をすることに…。3人が母校に行って、いろいろな場所を「懐かしい!」とはしゃぐ様子はとても可愛らしくて、観る側も一緒に学生時代を振り返り、友情物語として楽しむことができます。
また、久しぶりに再会した3人の立場が学生時代とは少しずつ変化している点もおもしろくて、“再会あるある”も詰まっています。例えば学生時代からモデルを始めて当時注目を浴びていた美玲が、今はモデルとしてなかなか上手くいかず悩んでいる様子や、地味キャラだったまりりんが垢抜けてバリバリ働いている姿など、久々に再会してお互いの変化を見て、良くも悪くも比べてしまうところなどは共感できる方も多いのではないでしょうか。
そんな3 人を演じた、桜井玲香、岡崎紗絵、三戸なつめはそれぞれハマり役で、悩みながらも一生懸命頑張る女性達を等身大で演じています。もし彼女達と同じように、壁にぶつかって悩んでいる方なら、少しずつ前進していく3人の姿に背中を押してもらうこともできると思います。
恋愛要素はありませんが、気まずくなるシーンがないのでデートで観ても問題ありません。本作では20代半ばの女性達が母校を訪れ、当時を思い返しながら楽しそうにしている様子が映し出されているので、これを機にお互いの学生時代の話をして盛り上がることもできそうです。
上映時間が80分で舞台が学校という点では、皆さんにとっても観やすい作品だと思います。ティーンの場合は主人公達の心情に注目しつつ、「大人になるとこんな悩みも出てくるのか」と疑似体験しながら観るのも良いと思います。美玲達の場合は学生時代を懐かしく思っていますが、今まさに学生生活を過ごしている皆さんは、今の生活に悔いが残らないようおもいっきり楽しんでくださいね!
『シノノメ色の週末』
2021年11月5日より全国公開
イオンエンターテイメント
公式サイト
© 2021映画「シノノメ色の週末」製作委員会
TEXT by Shamy