主人公のスペンサーは、警察官だった時に上司のボイランに暴行を働いた罪で服役。刑務所でも出所前に他の囚人達と乱闘騒ぎになり、相当な暴れん坊なのかと思いきや、彼が上司に暴行を働いた原因が徐々に明かされ、彼がいかに正義感の強い男かが示されていきます。スペンサーが出所してすぐ、以前暴行を働いた相手ボイランが別の警察官に殺されるという事件が起き、何かがおかしいと感じた彼は、独自に真相を調べていきます。警察内の汚職を暴いていくストーリーで、ぶっちゃけありがちな内容ではありますが、普通に楽しめます。よくあるというのはそれなりに安定したおもしろさがあるということだと感じますが、シンプルなストーリーながら、キャラクター設定と、キャラクター同士の組合せがユニークで、そこが本作の魅力となっています。ふんわりバディ・ムービーになっていて(笑)、大きな体の相棒が主人公のスペンサーをナイス・フォローする様子が微笑ましく、物語の中で描かれる事件はシリアスですが、アクションは肉弾戦が多く、毎度いろいろなものを多く破壊するので、観ていて爽快です。ちょいちょいコミカルなシーンもあって、気楽に観られるアクション映画になっています。
途中ちょっとエッチなシーンが出てきますが、半分ギャグっぽく描いているので、気まずくなるほどではありません。アクションシーンが結構激しいので、痛々しいシーンもありますが、あまり露骨には映していないので、よっぽど苦手な人でない限りは許容範囲だと思います。観終わった後は映画について語るも良し、語らぬも良しのスカッとしたラストなので、デートでも気楽に観られるでしょう。
物語はシンプルですが、人の名前が一度にいろいろ出てくるので、一瞬混乱するかも知れませんが、そのまま観ていれば誰がどれなのかがわかるはずです。主人公を襲ってくる相手が持つ武器がナタなので、銃とは違うスプラッター的な怖さに身構えてしまいますが、それほど心配しなくて大丈夫です。主人公のスペンサーは正義感に溢れていて、とても強くてカッコ良いので、その闘いぶりを楽しんでください。
『スペンサー・コンフィデンシャル』
2020年3月6日よりNetflixにて配信
公式サイト
TEXT by Myson