前作から一気にキャラクターが増えて、最初から賑やかなムードが漂う今作は、最初から容赦なくどんどんキャラクターが消えていくという点でかなり豪快でハチャメチャです。でもこのカオスこそが本作の魅力!そして、人間じゃない個性的なキャラクターも加わり、皆言うことを聞かない者ばかりというところで一層展開が読めないストーリーとなっています。
一方でキャラクターそれぞれがコンプレックスを持っていてナイーブなところもあり、それが人間ドラマの部分に活きていて、皆悪役とはいえ親近感を湧かせます。また、一見何の役に立つのかわからない能力を持つキャラクターが活躍する姿には作り手の発想力の豊かさがうかがえて、誰もがヒーローになれるという希望を与えてくれます。
とはいえやっぱり皆悪役なので、相手の倒し方はかなりエグく、今作はR-15にもなっていて、ほっこりするシーンや笑えるシーンと戦闘シーンでメリハリが利いています。こういった演出は、ジェームズ・ガン監督の得意とするところといった感じですね。今作はモンスター映画としても売り出していますが、他にもハーレイ・クインの独壇場となっている華やかなシーンなど見どころ満載なので、いろいろな視点で楽しんでください。
エンタテインメント感満載で華やかな作品なのでデートでも観やすいイメージがあるかもしれませんが、グロいシーン、エグいシーンがところどころにあるので一部苦手な人はいると思います。なので、相手の許容範囲がわからない初デートで観るのはやめておいたほうが良いでしょう。ただ、R-15となっている点でそれなりに過激な映画だと事前に伝わると思うので、まずは誘った時の相手の反応を確かめてみてはどうでしょうか。
痛快、爽快、豪快でとても楽しい映画ではありますが、それなりに激しい描写があるので、15歳未満の方はまだ観られません。一方で、悪役だらけのストーリーながら「ええ話や」と思えるような要素もあるので、人の中にある多面性を観察できると思います。ある意味、キャラクターそれぞれが今までの人生を挽回するようなストーリーともいえるので、人は変わることができるというところに希望をもらえるはずです。
『ザ・スーサイド・スクワッド “極“悪党、集結』
2021年8月13日より全国公開
R-15+
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
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TEXT by Myson
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