本作を観た後に、矢口監督によるティーチインがあり、その時に矢口監督がもともとミュージカル映画に違和感を持っていたというところから本作の発想が出てきたというお話がありました。なるほど、だからこういった設定にしていたんだなと合点がいくストーリーで、突然歌い出すミュージカル映画が苦手という人にこそ観て欲しい作品です。同時にミュージカル映画が好きという方でももちろん楽しめます。こういう設定だからこそ「あ〜あやっちまったな(笑)」と思えるシチュエーションがたくさん出てきて、ぶっちぎりに弾けていて笑えるシーンが盛りだくさん。「ミュージカル映画を地で行ったらこうなります」っていう客観的な視点のおもしろさに、心の中でツッコミながら観るのもすごく楽しいです。また、主演の三吉彩花がとても役柄にピッタリで、クールさが光るからこそのギャップが効いています。そして、楽しい本作の根底には、自信をなくしてしまった人へのエールが込められているので、そういった意味でも元気ももらえますよ。
老若男女楽しめる作品で、デートで観ても楽しめます。物語の主軸ではありませんが、ちらっと男女問題も出てきます。でも、健全にお付き合いをしている仲だったら気まずく思うことはないでしょう。笑いどころもわかりやすいので、ツボが極端にずれる恐れはなさそうな気がしますが、敢えて笑いのツボで相性を確かめるために初デートで観るのも良さそうです。
テーマがとてもシンプルでわかりやすく楽しい作品なので、キッズでもティーンでも楽しめる作品です。三吉彩花が演じる主人公の服装も華やかで可愛らしいし、いろんなタイプのミュージカルシーンが出てくるので、飽きることなく観られます。この映画の「音楽が聞こえてくると体が勝手に踊り出してしまう」というシチュエーションを真似して、友達や家族で“ダンスウィズミーごっこ”をして遊んでもおもしろそうです。
『ダンスウィズミー』
2019年8月16日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
© 2019「ダンスウィズミー」製作委員会
TEXT by Myson