盲目の老人が暴れまくる人気シリーズ第2弾となる本作ですが、前作公開から5年も経ったんですね。2016年公開の映画ですが、いろいろな意味でインパクトが強い作品なので覚えている方も多いのではないでしょうか。「え?あの話をどう続けるの?」と思っていましたが、今作ではなんと彼に娘がいてビックリ。前作で彼がしていたことを考えると、「まさか!」と思うのですが、真相は本編で観てみてください。
そして、今作では娘を溺愛する過保護な父という設定になっていて、謎や疑問がいろいろと浮かんではくるのですが、観るうちに何だか彼に同情心が湧いてきてしまうのが不思議です。疑問や謎については最終的には腑に落ちる部分も出てくるので、優しい目線で観てください(笑)。
もちろん今作でもおじいちゃんの強さは健在で、敵のやっつけ方のエグさに磨きがかかっています。でも相手は複数で、ある意味かなり手強いので、最後まで気を抜けません。さらに、中盤で意外な展開を迎え、新たな疑問が湧いてくるのですが、その後に超クレイジーというか、超えげつないドラマが描かれているので、ストーリーも前作に増して狂気的になっています。伏線の張り方、キャラクターの活かし方と、脚本の巧さも感じられる1作です。
前作は、女性目線で観てゾッとする設定があったのでデートでオススメとは言いづらいところがありましたが、今作は内容のえげつさはありながらも、カップルで観て気まずいことはあまりないので、こういうジャンルが大丈夫なカップルはデートで観ても良いのではないでしょうか。劇中ではカップルも出てきますが、リアルに置きかえられるような設定のキャラクターではないので、映画と割り切って楽しめるでしょう。
キッズが活躍する映画ではありますが、残念ながらR指定のため、15歳未満の方は観られません。ティーンの皆さんの中でもホラーにまだ免疫がない方には刺激的な内容ですが、ハラハラドキドキがテンポ良く続くので、スリルを味わいたい若い皆さんはチャレンジしてみてください。大人達の身勝手さもしみじみと感じられるストーリーなので、親子で観るよりも友達と観るほうが気楽でしょう。
『ドント・ブリーズ2』
2021年8月13日より全国公開
R-15+
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
TEXT by Myson